サッカーへの熱とその分析力は本物かもしれないが、やはりメディアを通して伝わってくる人間性が好きではないという人が多いようだ。
W杯開幕直前のパラグアイ戦で待望の初勝利を挙げた西野ジャパン。この勝利で悪い流れを断ち切ることができ、選手たちにも弾みがつき、本番でコロンビアにも劇的勝利を収めることができたといえよう。
そのパラグアイ戦勝利を当時、人一倍喜んでいたのが、大のサッカー好きとして知られる小柳ルミ子だ。小柳は空いている時間があればサッカー観戦に時間を費やし、「年間2000試合視聴」を誇っているだけにそのサッカーに対する知識が本物なのは間違いないだろう。6月11日のイベントでは今大会のキーマンに乾貴士を挙げた小柳だが、その乾はパラグアイ戦で2ゴールをあげ、小柳の期待に応えている。13日に更新したブログでは柴崎岳選手、香川真司選手、武藤嘉紀選手らのプレイについても絶賛し、〈後は失点を0に抑えましょう。セットプレー奪えるようにアタッキングエリアで暴れまくれー!〉と、選手たちに的確なアドバイスを送っていた。最後には〈日本代表選手諸君! もうここまで来たのだから『アイツが出て、オレを使わないのかよ』と思わずにチームのために、日本国のためにベストな事だけを考えて、謙虚に素直にいこうね!〉と、綴っている。
しかし、ネット上では「謙虚にいかないといけないのはあなたでしょ」「プレイヤーでもないのに、何でそんなに偉そうなの」「頼むから黙ってサッカーを見ててほしい」など、サッカーファンから小柳を批判する声が集まったのだ。
「5月27日未明の欧州チャンピオンズリーグ決勝のレアル・マドリード対リバプールのテレビ中継で副音声のゲスト解説を務めた際には、小柳は、敗れたリバプールのGK・ロリス・カリウス選手を猛批判して物議を醸しました。レアルに与えた3点のうち、2点はカリウスのミスが絡んではいましたが、『私だってあんなミスしないよ』『本当に信じられないミスですよ。考えられないミスですよ。正直言うよ、こんなミスする人に仕事任せられませんよ』と、そこまで言うかというほどカリウスを責めたんです。ですが、世界最高峰の舞台に立ったプレイヤーをサッカー好きのおばちゃんが批判した構図ということもあって、小柳の発言を不快に思う人も多かった。そんな経緯もあって、今回、小柳が選手たちに『謙虚にいくべき』とエールを送っていることについては、ツッコミが集まってしまったんです」(スポーツ紙記者)
今回のW杯で中途半端なプレイをした時には日本代表選手たちにも小柳から容赦ない辛口批評が下されることが予想される。2010年のW杯ではベスト8をかけたパラグアイ戦で元日本代表DFの駒野友一がPKを外したことで、一部サッカーファンから戦犯扱いをされていたが、今後、仮にそういった選手が出たとしても、先陣をきって批判すれば、また彼女に対するブーイングも増しそうだ。
(田中康)