実業家・田中義剛に逆風が吹いている。
8月22日発売の「週刊新潮」が田中の運営する花畑牧場の元従業員を名乗る人物の証言をもとに、“手造り”をウリにしていた看板商品である生キャラメルが実は“完全機械化”されていたと報じた。
「花畑牧場の生キャラメル」といえば、2007年に各メディアによって取り上げられたことで人気が爆発したスイーツで、公式ストアでは12粒入りの冷蔵タイプが税込875円という価格で販売されており、「花畑牧場のこだわり」として〈~“おいしい”は手で造るということ~〉などの文言が綴られている。
各所に「手造り」であることのアピールやメリットが説明される同社の公式サイトだが、週刊新潮が掲載した元従業員による「銅釜を使って手で炊いていた作業を機械で行うようになって」「以前は手炊きしていたが、今年1月ごろ、1台の機械が導入されまして」「3月ごろ、さらに3台の練機が導入され、以後手炊きは一切していません」などの証言とは完全に食い違っている。
また、1台「800万円くらい」の「回転式万能練機」を花畑牧場へ販売したフジイ機械製作所の社長による「花畑牧場は手造りでやっていたんですが、機械でも味は変わらないとのことで、うちの機械を使ってくれています」との証言も併せて紹介された。
「花畑牧場で散々“手造り”であることをアピールしていますが、そのウリを完全に覆す証言が出てきてしまいました。ネット上では今回の報道に対し、『これは普通にアカンやつ』『詐欺やわ』『田中の手造りの信念は何だったんだろう?』との反応が集まった一方、『いくら元社員でもこういう情報を売ったらあかんだろ』『あまりにも関係者がペラペラと口を割るあたり、田中には人望は無いのかなって印象』との指摘も。また、手造りという表現の齟齬については、『おふくろの味の弁当屋も学生のアルバイトが作っている』という若干擁護するかのような意見も見られました。とはいえ、仮に手造りと機械作りでまったく味が変わらなかったとしても、機械で作ったものを“手造り”ですと言って販売するのは問題に発展しそうですね」(テレビ誌ライター)
最盛期は、月に生キャラメルだけで120万個を売り上げたともされる花畑牧場だが、今後は“手造り”とのウリ文句を変更せざるを得なくなる?
(木村慎吾)