アメリカドラマ「24」を、テレビ朝日が20世紀FOXと組んでリメークし2020年度に放送することが明らかになったが、この日本版に早くも“期待薄”の声が上がりまくっている。
「24」は架空の機関・テロ対策ユニットの捜査官でキーファー・サザーランド演じるジャック・バウアーが、世界規模で勃発するテロ事件と戦うストーリー。24時間を全24話でリアルタイムに描く斬新な展開が受け、日本では03年にビデオ化後、レンタルビデオで爆発的なヒットを記録した。
「本筋のストーリーはシーズン8+1の9作品で、アメリカ初の黒人大統領に対する暗殺計画やバイオテロ、連続自爆テロなど、いかにも実際に起きそうな題材を扱っただけに観る側を没入させました。最後の最後まで敵と味方が二転三転する内容なども、中毒性が増す魅力となっていましたね」(映画ライター)
この世界各国で放送された大人気作の日本版を制作しようというのだから大した度胸とも言えるが、「そりゃ無理だろう」という見方が圧倒的なのも当然の話。
「まずキャスティング。殺しても死なないようなジャック・バウアーを演じられる役者が、日本ではなかなか思い当たらない。ここでジャニーズタレントを使おうものなら総スカンです。さらに内容では、発表によれば日本の制度や文化に合わせて設定を変えるとしていますが、そうなるとどうしても話のスケールが小さくなる。また、多くの登場人物を要するだけに、限られた制作費の中での作り込みも厳しいのでは」(制作会社関係者)
さらに致命的な問題は、放送の時期だ。
「20年といえば東京五輪開催の年。だからこそという見方もありますが、大規模テロを扱う内容のドラマをあえて同時期に放送する必要があるのか。話が具体的になっていく過程で、疑問の声があがることは必至です」(夕刊紙記者)
テレ朝は、これらの冷ややかな声をみごと“裏切ること”ができるのか。