07年~08年、パンチのきいた大家族貧乏エピソードでバラエティ番組の人気者になった、上原美優さんの自死は、芸能界に暗い影を落とした。
24歳の誕生日を迎えた直後の11年5月12日、自宅マンションで交際中の一般男性を外出させ、その間にドアノブにスカーフとベルトをかけて首を吊っての自死であった。
「生前は、『チャンスがあったら歌もやりたい』『25歳で結婚して、いいお母ちゃんになりたい』と未来への希望を語っていましたが、自死の1年前、最愛のお母さんを亡くしており、その喪失感を克服できぬまま、芸能界の荒波と交際相手との関係の中で自分を保てなくなってしまったのでしょう」(芸能記者)
特に大きかったのは、母親の死のようだ。
「子供の頃から、とにかくお母さんのことが大好きだったのですが、なにせ10人兄弟とあってなかなか独占できない。そのため自分をもっと見てほしくて勉強を頑張ったし、給食のパンをお母さんに持って帰ったこともあったそうです。死の直前には父親と電話で話しており、その時にも『お母さんのところに行きたい』と話していたそうですね」(前出・芸能記者)
天国で母親を独り占めし、幸せな笑顔を見せているに違いない。
(露口正義)