韓流グループ「BIGBANG」の元メンバーで、歌手のV.Iを巡る一件が混迷の様相を呈している。性接待のあっせんなどで逮捕間近とされていたV.Iだが、ソウル中央地方裁判所は5月14日、「犯罪嫌疑に争いの余地がある」として逮捕状請求を棄却。これでV.Iは留置場から自宅に戻ることになったが、決して嫌疑がすべて晴れたわけでもなく、今後の展開が注目されている状況だ。
そのV.Iが所属していた5人組男性グループの「BIGBANG」は06年に韓国で、09年には日本でCDデビュー。シングル5枚はすべてベストテンにチャートインし、13~17年には5年連続でドームツアーも行うなど、トップクラスの韓流アイドルとして高い人気を誇っていた。だが、その人気がアダとなって今、日本のテレビ局が頭を抱えているというのだ。そのV.Iについてテレビ誌ライターがささやく。
「BIGBANGの中で最も日本語に堪能なV.Iは、ソロタレントとしてバラエティ番組を席巻していました。テレビでは“スンちゃん”のあだ名で親しまれ、人気スターとは思えない気さくな人柄で、日本流のボケにも対応。自分をネタにして落とすという役目も柔軟に受け入れ、新たな韓流スター像を構築していたのです。ところが今回の一件では韓国中のメディアがV.Iを有罪確定かのごとく袋叩きしており、もはや芸能人としての復帰は当分不可能でしょう」
ただV.Iが有罪判決を受けたとしても、もはや日本のテレビ番組には出演しないことから影響はほとんどなさそうなもの。だが、実際にはコトはそう簡単にはいかないというのだ。
「V.Iは12年10月放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に初出演し、18年までの6年間にわたって様々なバラエティ番組やトーク番組に出演。日本語がペラペラなので他のゲスト出演者と普通に共演していました。そのため数々の人気バラエティ番組では、過去映像にV.Iが映り込んでいるのです。しかしV.Iが有罪となり、実刑判決を受けようものなら、彼を映し出すわけにはいかなくなります。そのためバラエティ番組で日常的に使われる〈〈過去の名シーン〉〉では、V.Iのいない場面を探すか、もしくは彼をモザイク処理で消すしかなく、大きな手間がかかることに。その影響は薬物事件で画面から姿を消したピエール瀧被告をも上回るかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)
テレビでの活躍により、韓流に興味のない層にまで知られていたV.I。だが今回はその高い知名度がアダとなりそうだ。
(金田麻有)