3月末にテレビ朝日を退職し、6月3日の放送から報道番組「NEWS23」(TBS系)のメインキャスターに就任する、元テレ朝アナでフリーアナの小川彩佳に、社長も太鼓判だ。5月29日に行われた定例会見にてTBSの佐々木卓社長が、「ニュース23を小川彩佳さんで一新する」と宣言したのだ。
佐々木社長は小川について「ジャーナリストとしてもしっかりしている。夜のニュースの顔としてふさわしい方」とベタ褒め。同様に報道局の担当者も「時代の共感者として、伝え手としても幅広くニュースを自分のこととして考え、伝えることに長けている」と小川を評してみせた。
これらの高評価についてテレビ誌ライターが指摘する。
「まだ番組に出演していない時点での称賛からは、期待の高さがヒシヒシと伝わってきます。そして何より注目したいのは、社長の口から飛び出した“ジャーナリスト”という言葉。小川本人はこれまで自分をジャーナリストになぞらえたことはないはずで、周囲が彼女のこれまでの言動に“ジャーナリスト魂”を見いだしているのでしょう」
実際、公式ブログにも「ジャーナリスト」という言葉は一回も使われておらず、小川自身はみずからの肩書にこだわっていないのかもしれない。その点において、ライバル番組のキャスターにはすでに差をつけているとの指摘もあるようだ。
「昨年10月から『news zero』(日本テレビ系)のメインキャスターを務めている有働由美子は、昨年3月のNHK退局時にみずからをジャーナリストだと宣言。しかしNHKの先輩でもある池上彰氏から『そんな簡単にジャーナリストなんて自称してほしくない』と批判されたものです。そして肝心の『news zero』ではほとんど自分の意見を言わず、すぐコメンテーターに『いかがですか?』と振るだけ。単なる進行役だとして視聴者も呆れています」(前出・テレビ誌ライター)
ジャーナリストを自称する有働と、他人から認めてもらった小川。そんな二人の力量は6月3日以降、簡単に見比べることができるようになる。
(白根麻子)