下なネタ全開で革新をとげた「キングオブコント2019」。第12代キングは、どぶろっくだ。TBS系列の全国生放送という大舞台で、「大きなイチモツをください」と歌唱しつづけた江口直人。コンプライアンス問題が年々厳しくなり、地上波では芸人が本来持っている力を発揮できない由々しき状況が続くなか、どぶろっくが貫いた信念は、お笑いマニアを感心させた。
どぶろっくが、「もしかしてだけど~」のメロディに乗せて、哀しい男の妄想を歌ネタにしたのは13年。またたくまに売れっ子芸人の仲間入りを果たし、同年末には、「中学生が選ぶ好きな芸人ランキング」で堂々トップを獲得した。年間の営業本数も、それまで盤石の1位をキープしていたテツandトモを抜いて、初の1位に躍り出ている。
しかし、シングル、アルバム、ミュージックDVDもリリースして脂が乗っていた14年、江口の無知がとんでもない災難を招いてしまう。
「7月、特定外来生物のカミツキガメを無許可で飼育していたことが、外来種被害防止法違反にひっかかって、書類送検されたのです。それも、当時住んでいたマンションの9階の自宅ベランダからカメが転落してバレるという運の悪さでした」(週刊誌記者)
カメは、体長27cmで体重5kg。ベランダのタライの中で飼育されており、大雨の日に脱出して、1階店舗の日よけを貫通して、地面に落ちた。
「後日、所属事務所が発表したところによると、そのカメはおよそ13年前から飼っていたということでした。大きな塊だけに、負傷者が出なかったのは不幸中の幸い。通行人が『カメが空から降ってきた』と交番に通告したことで、発覚しました」(前出・週刊誌記者)
カメは甲羅が割れて、血がにじんだ状態で道路に。一見すると陰惨な殺人現場と見まがうほどだったという。ただ「大きなイチモツ」ならぬ、「大きなアトシマツ」に追われることなく、事態は収束。江口にとってはなんとも微妙な黒歴史になった。
(北村ともこ)