スポーツ

河野調教師「黒い交際で免許剥奪」 「愛読書はヤクザ雑誌、厩舎には日本刀も…」

 芸能界に続き、競馬界でも〝黒い交際〟が発覚─。日本中央競馬会(JRA)は、9月26日付で三浦皇成騎手の元師匠として知られる河野通文調教師(61)の免許取り消しを発表した。
 今週から秋のGⅠシリーズがスタートする競馬サークルに衝撃が走った。スポーツ紙デスクが話す。
「JRAの緊急会見によると、今年3月の報道などで河野調教師が山口組系組幹部Ⅰ氏から1000万円をだまし取られた事件を知り、公判の傍聴、事情聴取などを重ねてきた結果、『暴力団関係者と浅からぬつきあいがあったと認めざるをえない』として処分を決定。JRAとして容認できることではないと説明しました」 
JRAの調査によれば、河野氏は06年頃にⅠ氏と知り合い、遅くとも09年頃には知人を介してヤクザ関係者であることを認識。そのⅠ氏から10年7月30 日に1000万円の借金の申し入れがあり、大阪の伊丹空港まで持参したという。
 しかし、事実上の競馬界追放を言い渡された河野氏も翌日、記者会見を開き、真っ向から反発した。スポーツ紙記者が話す。
「まず、貸与した相手が山口系幹部と認識していたというJRAの見解について、『根拠がわからない。認識がなかったからこそ、警察に相談した(今年3月に詐欺事件として立件されて幹部は逮捕)』と反論してました。また、『(当該のヤクザ関係者とは)2回会っただけ。別のことで3回ほど電話で話したが、どこで深いつきあいと認定したのか』と異議を唱えてました。河野氏はJRAに免許取り消しの撤回を求め、訴訟を起こす予定です」
 河野氏は日大獣医学科卒で、調教助手を経て、20年前に美浦TCで開業した。専門誌ベテラン記者が話す。「当時は、西高東低を打破するために調教時間を長くするなど、厩務員の労働組合とやり合いながらも強い馬作りに心血を注いでましたよ。コワモテの風貌、口調の荒さから誤解されることもあったが、義理人情の厚い人でしたね。所属騎手だった(三浦)皇成が天才・武豊騎手を抜き、新人年間最多91勝をあげられたのも彼の尽力のたまものでしょう」
 ただ、競馬を離れると、その言動に眉をひそめる関係者も多かったという。前出のベテラン記者が続ける。
「日の丸の掲揚についてJRAとモメたり、徴兵制の必要性を説くだけならいいが、厩舎に模造の日本刀を置き、愛読書がヤクザ情報誌だったり、関係者とつきあいがあるのではないかという目撃情報まで流れていました」
 実は、今年3月に詐欺事件の発覚直後から調教師免許の剥奪がささやかれていたという。前出のデスクが話す。
「JRAは否定していますが、島田紳助と同じように大阪府警からメールなどの情報が寄せられて、今回の免許取り消しとなったのでは、という見方もあります」〝黒い交際〟の発覚は、まだまだ止まりそうにない。

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