やすしといえば、「破滅型芸人」を体現する代表だった。金はギャンブルや酒で消えた。とりわけ、競艇への傾倒は鬼気迫るものがあったという。
「中学時代の親友・野中和夫が競艇選手だったということもあり、競艇場に足を運ぶ頻度は半端じゃなかった。舟券を買うばかりではなく、ボート自体にも興味を持っていて、選手並みに払い下げのボートを高額で購入していたといいます。2000万円もするスピードボートを何台も買っていたそうです」(競艇関係者)
94~95年、やすしの最後の相方となった、新間正次氏が証言する。
「やっさんは大阪の摂津に住んでいましたが、『目の前を流れる淀川からボートを出せば、なんば花月に電車で通うより早いからな』と説明していた。『よく本番をすっぽかして競艇場に行ったわ』と笑って話してくれましたね」
やすしは競艇にのめり込んだことでなんと、のちに紳助が芸能界を引退する原因となったヤクザとの交遊を深めたようなのである。
当時を知る、ヤクザ組織の関係者が明かす。
「やすしにヤクザとの縁ができたきっかけの一つは、通い詰めていた競艇場の特別観覧席でヤクザ組織の幹部たちと顔見知りになったからだというね。舟券に100万円単位でポンポンつぎ込む金の使い方がヤクザ気質に近かったから、気に入られたようだ」
ひとたび親しくなれば、おおっぴらに競艇場までヤクザが所有する黒塗りの車で乗りつけたという。
「大阪でばかりか、東京に出て来た際もヤクザとつるんでいたというね。大金をスッてしまったやすしがヤクザに舟券代を肩代わりさせていたなんて話も聞いた。そう、ズブズブだよ。でも昔は、芸人とヤクザが一緒にいたって騒がれることなんてなかったからな」(前出・ヤクザ組織関係者)
その後、「親分」とまで呼ばれた、あの紳助でさえ、引退会見で語った「直接会ったのは十数年で5回程度」というのは過少申告にしても、ヤクザと頻繁にやり取りすることは避けていたはずである。
ところが、やすしは「バクチ仲間」であるヤクザとの交際をこれっぽっちも隠そうとしなかったようだ。
「つきあいが深くなれば飲み食いも一緒にするようになるよね。もともと酒癖が悪いというやすしが、ヤクザと一緒にいることで気が大きくなるんだろう。酒席で他のテーブルの人間にケンカを吹っかけてたって。相手がヤクザ者でも、そうしてたというよ。そのたびに連れのヤクザがトラブルを解決してたそうだ。紳助に似てるっちゃ、似てるなあ(笑)」(前出・ヤクザ組織関係者)
やすしがケンカっ早いのは有名だったが、芸人らしいエピソードもある。とある関西の芸人が言う。
「酒場でケンカになるやろ。相手がヤクザ風でもな、その場ではめっちゃキレんねん。でもみんなが見てないところに回ると土下座して謝っとる(笑)。東京でもな、スクランブル交差点でヤクザもんとケンカになった。ギャラリーは車を挟んでやっさんとヤクザの様子を見とってん。みんなからは見えないけどな、案の定、車の向こう側で土下座しとったらしいわ(笑)」
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