「雑草魂」と聞いて思い浮かべるのは、NPBでは巨人に在籍、その後、MLBに渡り、日本人初のリーグチャンピオンシップとワールドシリーズで胴上げ投手にも輝いた元プロ野球選手、上原浩治氏だ。
上原氏は、1998年のドラフトで巨人に1位入団。シーズン1年目の99年から最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手主要4部門を制する活躍ぶり。この年の20勝は、両リーグを通じて90年の斎藤雅樹氏(巨人)以来9年ぶりの快挙だった。
その上原氏が、同じく元プロ野球選手・藤川球児氏のYouTubeチャンネル「藤川球児の真向勝負」の2月12日投稿回に出演。意外にもプロ入り初登板は阪神タイガース相手に黒星スタートだったのだが、上原氏の胸には安堵が漂っていたのだという。
当時、タイガースに属していた佐々木誠氏を苦手にしていたと語る上原氏。初黒星の試合では「2-2」のスコアで7回まで進んだが、7回に佐々木氏にタイムリーを打たれ、「2-3」で敗けたのだと振り返った。
同じ投手の立場から、先発で負ければ気持ちが落ちて、立て直すのに苦労したのではないかと問う藤川氏。それに上原氏は、「いや落ちなかったね。おお、7回まで投げれたと思ったね」とポジティブ思考発言。これに日米通算245セーブをマークした藤川氏ですら「発想が違いますね」と感心したように唸ったのだった。
浪人時代には1年間、野球をやることもなく、ひたすら勉強と、アルバイトで真冬の生駒山の警備をしていたと口にする上原氏。いやはや、「雑草魂」はダテではないと、感心させられる興味深い回であった。(ユーチューブライター・所ひで)