「吉田松陰は知っていても妹は知らなかった」
とは、再来年の大河ドラマ「花燃ゆ」で主役・文を演じることが決まった井上真央(26)の製作発表での一言だ。
舞台は幕末に吉田松陰が長州で開いた松下村塾、後に松蔭の一番弟子・久坂玄瑞と結婚する文を通して幕末の騒乱を描くという。もちろん文が明治維新の生き証人であるのは間違いないとはいえ、放送中の「八重の桜」の新島八重と同様に主人公のマイナー感は否めないところだ。
「大河では08年の『篤姫』09年の『竜馬伝』、今年の『八重の桜』と定期的に幕末モノを取り上げています。主役も昨年が松山ケンイチ、今年が綾瀬はるか、来年は岡田准一と男女が交代になるのがここ数年の流れだけに、今回が女性主人公になるというのも納得できます。しかし、松蔭ならまだ知れず、無名な妹を主役に据えるのはあまりにもムリがある」(テレビ誌デスク)
15年の大河候補にはほかにキムタク主演で信長、沖方丁原作の「光圀伝」などが有力視されていたというが、それを押しのけた理由とは?
「これもアベノミクス効果ではないかと永田町界隈では噂されています。いま長州を持ち上げて喜ぶ人物と言えば山口県が地元の安倍総理が真っ先に思い浮かびます。実際、第1次政権時代にはNHKの放送内容に圧力をかけたと報じられたことがあった安倍総理ですが、来年1月のNHK会長人事にも安倍カラーが色濃い人物の就任が見込まれています」(政治部記者)
果たして猛威を振るう安倍政権へのNHKなりのおもねりだったのか?
「特定秘密法案」をゴリ押しさせ、就任来初めて支持率を落とした安倍内閣だが、つられて大河の視聴率も失墜しなければいいのだが…。