●ゲスト:久本雅美(ひさもと・まさみ) 1958年、大阪府生まれ。短大卒業後、上京して劇団東京ヴォードヴィルショーに入団。84年、同劇団員だった柴田理恵らとWAHAHA本舗を設立。以後、舞台のみならず、バラエティー番組の司会やゲスト、ドラマなどで幅広く活躍。現在は「秘密のケンミンSHOW 極」(読売テレビ系)、「ヒルナンデス」(日本テレビ系)にレギュラー出演中。WAHAHA本舗の全体公演「王と花魁」は10月28日(木)の東京・新宿文化センター大ホールを皮切りに、名古屋・大阪・兵庫など、全国14会場で行われる。
MCやパネラーとしてバラエティー番組に欠かせない久本雅美。一方で、女優としても舞台・映画・ドラマで活躍。特に立ち上げメンバーでもあるWAHAHA本舗では押しも押されもせぬ看板女優だ。10月から始まる全体公演を前に、天才テリーと笑いや結婚について熱く語った!
テリー 実は1年前に(WAHAHA本舗主宰の)喰始(たべはじめ)さんが来てくれて、今度の全体公演の「王と花魁」について熱く語ってくれたんだけど。
久本 コロナで延期になっちゃったんですよね。やっと10月から東京を皮切りにやれることになって。
テリー やっとだよね。
久本 いや、もうほんとにコロナで演劇界は大変で。
テリー 演者もそうだけど、スタッフがね。この前、スガシカオさんと話したんだけど、ミュージシャンも大変で「まいったよ」って嘆いてた。
久本 私も去年は舞台3本全部飛びましたから。
テリー テレビとかで稼げる人は、いいんだけどね。
久本 ほんとに。音楽とか演劇関係のスタッフさんは瀕死状態じゃないですか。
テリー で、1年延びた「王と花魁」はどんな感じになるんですか。
久本 ぶっちゃけ、今の時点では、あんまり決まってないんですけど。ワハハって台本のないところから始まりますから。もちろん、踊りとかダンスっていうのは喰さんの中にあるんだけど、ひとつひとつのネタは、それぞれのチームで考えながらやっていくので。
テリー 何から何まで喰さんじゃないんだ。
久本 最終的なジャッジは喰さんですけどね。例えば私の1人ネタだったら「何やる?」「何やりたいんだろうなぁ」って話から始まって、「じゃあ今回は1人ミュージカルにします」って言ったら、内容を自分でバーッて考えて、喰さんに見せて、「それはやめたほうがいい」「そこは膨らまそう」ってやっていくんですよ。だから、すごく時間がかかる。他の劇団の人がワハハ本舗に遊びに来ると「休憩中?」とか言うぐらい、各チームがノートを持ちながら輪になって、「ああ言ったらこうする」「こう言ったらどうする」ってやってますね。
テリー ということは、自分以外のチームが何やるか知らないんだ?
久本 今回は「王と花魁」ということで、歌舞伎とか能とか狂言とかの伝統芸能に改めて目を向けて、ワハハでやったらどうなるのか、ワハハワールドを楽しんでもらおうって言ってるんですけど、うちは「やります」って言っておいて、やらない時があるんですよね。やってるうちに「違うな」「やっぱりこれ無理だな」とかってなることがあるので。
テリー あ、そう(笑)。
久本 前に吉本新喜劇をワハハでやったらどうなるかっていうのをやろうとして、いろんな取材でしゃべったんですけど、稽古中に「あ、これ違うな」って、やめたこともあるんですよ。だから、一応そういうコンセプトはあるんですけど、最終的にどうなるかは、見ていただいてからっていう。
テリー 喰さんも天才だからね。イメージ膨らませても無理だと思ったらやめちゃうよね。
久本 時々、私たちから「やめませんか」っていう時もあるんですけどね。もう喰さんとも長い付き合いですからね。