テリー 今は休みはないんだろうけど、時間がある時は何してるの?
ヒコロヒー 何にもやってないですね。今、女性芸人の先輩とルームシェアしてるんですけど、休みがあったとしても前の日はトコトンお酒飲んで。飲みながら深い時間までネットフリックスとかで映画を見たりしてるので。昼過ぎとか夕方ぐらいに起きて、また映画館へ行くことはありますけど。
テリー 映画は好きそうだもんな。じゃあ、スポーツは? サウナとかじゃなくて、自力で汗をかくの。
ヒコロヒー やってないですね。最近はロケで栃木の山奥に連れていかれて、温泉を探したぐらいです。
テリー それはスポーツじゃないけどね。
ヒコロヒー でも、散歩は行きますよ。気分転換に1時間とか。
テリー あ、それはいいじゃん。朝?
ヒコロヒー 夜です。
テリー あ、夜はダメなんだよ。朝行かないと。
ヒコロヒー 朝、嫌なんですよね。朝なんて起きれないです。
テリー 不健康だな。だからイライラするんだよ。じゃあ最近だと、腹が立った以外は何を考えてるの?
ヒコロヒー うーん。じゃあ、せっかくなんで、業界の長いテリーさんに伺いたいんですけど、ほんとにありがたいことに、最近は忙しくて。なかなか友達にも会えなかったり、好きな人にも会う時間がなさすぎて、「もういい」とか言われるぐらい、すべてを排除してお仕事させていただいてるんですね。
テリー いいことだね。
ヒコロヒー でもこの業界、1年後どうなってるかわからないじゃないですか。だから、今は優しくしてくださるスタッフさんもひとつも信用できないというか、ずっと気持ちの落としどころがわからないというか。そういうもんですか。
テリー あぁ、なるほどなぁ。だから、今のうちに次の一手を見つけておくといいよね。例えば(ビート)たけしさんも漫才ブームの時に「いつまでもここにいてもしょうがねぇ」って番組を企画したり、映画をやったり、小説を書いたりしたと思うのね。今はやっと、みんながヒコロヒーさんの魅力に気づいたところでしょう。ここで「それだけじゃなくて、これもあるのよ」って、3つぐらい用意しておくと、そういう不安みたいなものはなくなるんじゃないかな。
ヒコロヒー 確かに、そうですよね。
テリー あと最近さ、太平洋を横断した辛坊治郎さんっているでしょ。あの人も勝手にやっただけなのに、なんか「すごい」って言わざるを得ないじゃない。これからは一円にもならないことを勝手にやる人が、なんかすごいし、魅力的だよね。
ヒコロヒー なるほど。私、これからは仕事量と自分の幸福度を比例させていきたいと思ってるんですよ。
テリー というと?
ヒコロヒー 例えば、みんながよしとしてる人気番組に、成功やキャリアアップのために出るのではなくて、まったく人気番組ではないけど、自分が心から好きだと思える番組だったり、スタッフさんとの仕事を増やしていきたいと。そうすると、すごく忙しいと同時に幸福度も上がっていくと思うんですよ。そういうふうに仕事をしていければと思ってます。
テリー 大事なことだね。長生きのコツでもあるしな。
ヒコロヒー あんまりウソをつかず、ごまかしたりせず、やっていきたいなと思います。
◆テリーからひと言
ほんとうに文才があるから小説を書いてほしいよ。又吉(直樹)みたいになるんじゃない? スナックを渡り歩いた女の話を読んでみたいね。