【「高松記念」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人!】
◎松浦悠士/○古性優作/▲北津留翼/△宿口陽一/佐藤慎太郎/香川雄介/菅田壱道/鈴木裕/阿部力也/杉森輝大/眞杉匠/石原颯
若手選手にとってGIIIでの1、2着は、将来につながる成功体験になる。
今年1月のGIII5戦目になる「高松記念」(1月27日【木】~30日【日】)は、結束が固い中四国のメンバーが手厚い。ただ、各地区から好調選手も参戦するため、波乱があってもおかしくない4日間になりそうだ。
断然の主役となる松浦悠士は静岡GP5着、和歌山記念決勝戦が6着。実力からすればもの足りない成績だが、ここは連覇している得意バンク。ラインが長くなりそうなのも有利だ。自在戦で3連覇を飾る。
対抗は静岡GPを制した古性優作。和歌山記念の決勝戦(4着)は明らかに気合いが空回りしていた。本来の中団からレースができれば逆転がある。
あとは動ける北津留翼の一発と、関東代表の宿口陽一の台頭とみた。
1班在籍23年目になる地元の香川雄介が奮戦している。昨年は7月のFI松阪を勝ち、12月の松山記念では【1】【4】【2】【7】と好走。印は回らなかったが、松浦の番手なら2着は十分ある。
南関勢からただ1人、有力候補に挙げた鈴木裕が好調をキープしている。前受けから飛びつくなど戦法に幅が出て、一介のまくり選手とは言えなくなった。勝ち上がれば見せ場は作る。
【大穴この1車】神田紘輔(大阪・100期)。
今年初戦の静岡(【2】【2】【4】)初日でいきなり2万2910円と万券に絡んだ。追い込み選手だけに目立たないが、昨年はGI全6戦に出場し、10月弥彦親王牌4走目3着が12万円、8月いわき平オールスター(【8】【8】【1】【3】)の後半2戦が1万円オーバーだった。GIIIも10月久留米3戦目1着が2万円。地元地区以外では人気になりそうになく、ここも1本は高配当を出す。
【狙い目の伏兵3人】
上野雅彦(香川・119期)にとって、ホームバンクの記念は晴れ舞台だ。すでにGIIIで2度1次予選を突破している。師匠の福島武士(1班)も走る。そのアドバイスを得て、目標は初の準決勝進出だ。
村上竜馬(広島・115期)は、前走の立川記念最終日の逃げ切りがみごとだった。それまでの3戦は持ち味を発揮できなかったが、どこか吹っ切れたような快勝劇。主導権を取れれば押し切りがある。
村上と同期の磯島成介(青森)は、競輪界の一大勢力「坂本ファミリー」の一員。昨年12月に特昇し、S級初戦だった前走の大垣(【6】【2】【4】)の2日目は、よく粘っていた。後半戦で前残りがある。
山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。