スポーツ

「完全試合」「10.8決戦」「日本シリーズ」槙原寛己が激動の1994年を激白

 千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希が、日本プロ野球史上16人目の完全試合を達成しているが、今から28年前の1994年、史上15人目の完全試合を成し遂げた元巨人の槙原寛己氏にとって、この年は忘れられないシーズンであろう。

 日本シリーズで、西武相手に2戦目と6戦目に先発。完封と完投勝利を収め、シリーズ2勝で最高殊勲選手に選出されたのだ。

 しかしながら、この直前のペナントレース最後の試合で、槙原氏はハードラックを味わっていた。国民的行事と称された、同率首位で並ぶ中日との「10.8決戦」である。

 槙原氏は先発でマウンドに上がるも、2回に2点を失い降板。斎藤雅樹氏、桑田真澄氏といった「巨人三本柱」の豪華継投により、巨人は「6対3」で勝利を拾ったが、槙原氏にとっては苦々しい思いが残ったことだろう。

 元巨人・江川卓氏のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】」の4月20日付け投稿回に出演した槙原氏は、次のように回想した。

「『10.8』で散々な思いしてるんで…。スゴい裏切った感がボクはあったんで、日本シリーズでなんとかするしかないと思って」

 結果、名誉挽回を胸に秘めた「完全男」の面目躍如となったのだ。

 これら一連の話を受けて、「3本の矢は折れないということですね。 1本でも欠ければ折れやすい」といった、戦国武将の毛利元就が3本の矢を一度に折ることは難しく、協力の意義を説いたとされる「3本の矢」の故事にならった視聴者のコメントも見受けられた。

「10.8決戦」では7回からリリーフとしてマウンドに上がった桑田氏が胴上げ投手になっているが、日本シリーズでは1戦目に先発するも、打ち込まれて敗戦。槙原氏がリカバリーしており、「巨人3本柱」の協力関係は強固だったのだ。

(所ひで/ユーチューブライター)

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