岸田内閣の支持率が、下落の一途を辿っている。
ケチのつき始めは、安倍晋三元総理の銃撃殺害事件後、自民党を襲った旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題だった。
その後、岸田文雄総理は旧統一教会との関係払拭をアピールすべく、大幅な内閣改造に打って出たが、新内閣の支持率はまさかの大急落。これに追い討ちをかけたのが安倍元総理の国葬儀で、ゴリ押し開催へと突き進む岸田総理への国民的批判が高まる中、ついに内閣支持率は、不支持率が支持率を上回るという危険水域に突入してしまった。
そんな中、自民党内では早くも「岸田降ろし」を想定した「解散圧力」が日増しに高まりつつあるというのだ。岸田総理に近い岸田派幹部は、
「最短のケースとして囁かれているのが、9月27日に執り行われる国葬儀の直後に電撃解散に打って出る『国葬解散』。幸いにも、野党勢力は分裂含みで弱体化している。旧統一教会と絶縁できない議員には、自民党の公認を与えない──。国葬解散説の背景には、岸田総理がこう宣言した上での電撃解散なら、議席数は減らしても政権を奪われることはない、との読みがある。さらに言えば、このタイミングを逃せば、来年5月に岸田総理のお膝元で行われるG7広島サミット後の『サミット花道解散』を待たずに、岸田政権はいずれかの時点で『追い込まれ解散』を余儀なくされる、という危機感も横たわっている」
こう指摘した上で、次のように内情を明かすのだ。
「だが、国葬解散も含めて、岸田総理自身が『解散』の2文字を口にした事実はない。ならば、一連の解散説の出所はどこか。実は岸田総理は『解散説は菅(義偉)前総理や二階(俊博)元幹事長あたりから出ているのではないか』とニラんでいる。要するに、岸田政権の『終わりの始まり』を見据えた『ポスト岸田レース』で、菅前総理や二階元幹事長らが存在感を示して主導権を握ろうと画策しているのではないか、との見立てだ。ただし、岸田総理に何か妙策があるわけでもない。実際、住民税非課税世帯への5万円給付策も、内閣支持率の上昇には全くつながらず、岸田総理は官邸で頭を抱えている」
いずれにせよ、大義なき解散に付き合わされる国民は、たまったものではない。