日本ハムが2023年以降に専用球場として使用しているのは、エスコンフィールドHOKKAIDOだ。日本ではまだ珍しいボールパークとあって、野球の試合がない日でも様々なイベントが催され、大盛況となっている。
ところがその裏で、新たな問題が浮上している。Fビレッジ内外の駐車場不足だ。日本ハムの試合日は事前に2500円から3500円の駐車場チケットを購入する必要があるが、人気カードの場合、発売と同時に売り切れてしまうことが珍しくない。これは試合以外のイベントでも同じで、グルメや花火などの人気企画は、即座に予約が埋まってしまうのが現状だ。
日本ハムのオフィシャルファンクラブ「FAV」は、獲得した「Fマイル」によって1から5のランクがあり、チケットの優先先行販売が行われる。だがF5でも駐車場を押さえるのはギリギリで、F4以下はほぼ壊滅状態。遠方の駐車場からの徒歩移動がきついため、球場を訪れる回数が減った人もいる。
今年は7月6日に歌手・鈴木愛理のミニライブ&ファーストピッチが行われるが、F5よりも優先権のあるシーズンシートオーナーですら駐車場を確保できず、恨み節が聞こえてくる。
都市部の球場に通い慣れた人は、電車を利用すればいいじゃないかと思うだろうが、エスコンフィールドのような地方球場を複数人で訪れる場合、車を使った方が交通費が安くなるのが悩ましいところ。試合後の駅に向かう大行列を経験すると「もう電車では行けない」という人もいる。
エスコンフィールドの駐車場キャパシティーは約5000台。収容人数が3万5000人であることを考えると、十分だと思えるが、現実はかなりのキャパ不足というわけだ。2028年夏に「北海道ボールパーク駅」が開業するまで、駐車場問題はくすぶり続けるかもしれない。
(ケン高田)