まさに旧統一教会が崖っぷちだ! 自民党から「今後は一切の関係を断つ」と決別され、全国霊感商法対策弁護士連絡会は「解散命令」を突きつけた。布教活動もままならず、金ヅルにしてきた信者から返金要求が相次ぐ始末。四面楚歌となった教団内部からは資金枯渇の断末魔が‥‥。
「月収の10分の3を超える献金は受領証を発行し、返金を希望する際に活用する」
10月4日、「世界平和統一家庭連合」(以下、旧統一教会)の勅使河原秀行教会改革推進本部長は過度な献金の抑制策を発表した。
この高額献金規制をジャーナリスト・鈴木エイト氏はこう看破する。
「すべては『改革をやってます』というポーズでしかありません。それにしても月収の3割の献金は高すぎる。今までどれだけ高く献金額を設定してきたのかと言いたい。ましてや、信者の資産状況を把握するなどもってのほかです」
厚生労働省の統計調査によれば、昨年のサラリーマンの平均月収は30万7400円。約10万円が献金となり、あまりに浮世離れした額だろう。教団は「月収はあくまで信者の自己申告」と説明するが、そもそもマインドコントロール下にある信者が、過度な献金を理解できるのかも疑問だ。
勅使河原本部長は他にも、「全世界の宣教活動への支援につきましては、これを大幅に見直し、減額する。日本で決定しましたけど、世界本部にも了解してもらっています」と説明しているのだが‥‥。
「そもそも指示系統が真逆です。韓国側から、日本の教団・末端信者に献金の指示が下りてきているのが実態です。にもかかわらず、日本の幹部が現場の地区教会を過度な献金集めで取り締まるというのはおかしな話です。まずは、韓国側からどういう指示があり、これまでいくら送金してきたかを明らかにしなければ話にならない」(鈴木エイト氏)
こうした“張りぼて改革”は燃え盛る批判の火消しが目的だと、社会部デスクが後を引き取る。
「銃撃事件を起こした山上徹也容疑者(42)の母親は1億円以上献金して自己破産。その後、元弁護士の伯父が5000万円を返金させました。この事実を知った信者やその家族から、返金を求める動きが相次いでいるのです。実際、教団と直接交渉して全額返金されたケースもあるようだが、多くは献金2000万円のうち1000万円など、半額が返金される場合が多い。しかも交渉の際、『これ以上の返金を求めない』という合意書を教団と交わすことが求められます。これは訴訟になることを回避するために取る教団の常套手段です」
家族にすれば、半分だけでも取り戻せたとホッとしてしまうところだが、それこそが教団の巧みな手口なのだ。
「教団は返金ラッシュの他、脱会の申し出があることも認めている。今や新たな信者獲得も難しく、教団の集金力はジリ貧となっている。銃撃事件で日本中に悪名を売った教団の台所は火の車となっているのです」(社会部デスク)
9月5日に法務省などが設置した「合同電話相談窓口」には1カ月余で約3000件の相談が寄せられている。その7割が「家族が1億円を超える献金をしたので自己破産した」といった金銭トラブルで、こうした返金を求める悲鳴は全国に広がる一方なのだ。