山際大志郎カルト大臣が、ようやく辞任した。実質的な更迭とみられるが、瀬戸際に追い込まれても、最後まで往生際が悪い姿を晒し続けた。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)とのズブズブの関係を示す証拠が次から次へと出てくるたびに「記憶がない」「記録もない」と、ひとごとのような弁明を繰り返し、国民はアキレ返っていたが、決定打となったのは、19年に旧統一教会の韓鶴子総裁と会い、一緒に写真まで撮っていた事実だった。
ところが、ここでも居直りどころか逆に、
「何千、何万という会合に出席している。大事なもの以外は、いちいち覚えている方が不自然ではないか」
と、追及する野党議員に詰め寄る厚顔ぶりを見せていたのだ。わずか3年前の、反社会的カルト団体として広く知られる教団トップと面会した記憶がすっかり消えているとは、実に都合のいい話だが、
「では、ネパールでの(旧統一教会関連団体会合での)スピーチや、ナイジェリアで文鮮明教祖と面会したこともいっさい記憶にないのか、と。疑惑が発覚した際に突然『記憶喪失』になるのは政治家の常套手段ですが、わざわざ海外に行き、会った人たちが誰だったのか、そんなことも覚えていないような脳ミソの人物が大臣、国会議員をやっていることに驚きました」(政治部デスク)
話を聞くだけで何ひとつ決断しないグダグダ総理がようやく動いたのが、この「山際更迭」だったが、自らの任命責任を認めながらも、その総理とて、具体的に何か責任を取るわけでもない。これはいったい何なのか。国民はもうウンザリだ。
「瀬戸際大臣が瀬戸際から転落したことで、一件落着ではない。次に狙われるのは、会見にいっさい応じず逃げ回っている、細田博之衆院議長の首でしょう。そもそも自民党の旧統一教会票を差配し、取りまとめ役だったのが細田議長だとの報道もあり、カルト団体とズブズブの議員だらけだった安倍派の元親玉です。このまま『紙対応』だけで逃げ切ろうという魂胆は、筋が通りませんね」(野党関係者)
一気に勢いづく野党は、どこまで詰め寄り、「結果」を出すことができるのか。