とはいえ、後進育成にシフトできるのも、尽きることのない潤沢なマネーのおかげ。昨今の経済情勢がフォローの風となって青天井に増えまくっているのだ。
「マリナーズから年間4000~5000万円の給与を得て、日本のCMスポンサーからも1社あたり年間7000万~1億円の収入を得ている。20年に米国のラジオ局『Radio.com』がイチローの総資産を約198億円と算出していましたが、昨今の円安の影響や地価の上昇分を見積もってもその倍はあり、総資産400億円は下らないでしょう。しかも管理をするのは、弓子夫人(56)が最高財務責任者を務める投資会社です。元通訳のスタッフの知恵を借りて、税金などの出費も最小限に抑えられているといいます」(在米スポーツライター)
一方で、レジェンドの名前を利用して金儲けを目論む闇の代理人も存在する。
「イチローの仕事を仲介したがる連中は後を絶たない。今年の春先にも大手スポーツメーカーの幹部がふっかけられたようです。企業向けの講演会を依頼しようとしたら、出演料とは別に、年間3億円のスポンサー契約を企業側に提示してきたとか。相場の3倍以上の金額ですよ。相当な金額を中抜きして懐に入れようとしていたんでしょうね。結局、この話は破談になりました」(球界関係者)
イチロー本人の足を引っ張ることにならなければいいが‥‥。
対する松井秀喜(48)は、いまだ日本が縁遠い。日本球界復帰への待望論は根強いが、拠点とする米国ニューヨークから移る気配は微塵もない様子。先の在米スポーツライターが暮らしぶりを明かす。
「もっぱら、子育て中心の生活をしている。13年に生まれた小学生の長男と17年に生まれた次男に手がかかるため、子供たちが独り立ちする20年先まで正式な監督・コーチのオファーは受けないそうです。今でもヤンキースGM付アドバイザーとして年に4000~5000万円の報酬を得ていますが、ほとんど名誉職で、たまにマイナーチームの練習を見に行く程度のもの」
当然ながら、古巣への復帰は1ミリも頭にないようだ。球界関係者が続ける。
「松井が巨人に戻りたくないのは、親会社のしがらみやマスコミに追い回されてプライベートがなくなることだけが理由ではない。若手時代にFAで巨人に移籍してきた清原和博氏(55)率いる『清原軍団』とのいさかいも影響している。すでにチームの4番を張っていたが、同期入団で信頼する村田善則コーチ(48)と一緒にトラウマ級の“かわいがり”を受けたらしい。少なくとも、清原の腰ぎんちゃくだった元木大介コーチ(50)が幅を利かせているうちは臨時コーチにも来てくれないでしょう」
根深い因縁が日本球界復帰を阻んでいるようである。