甘いマスクで女性にも人気の高かった上岡だが、結婚相手の友岐子夫人はファンの一人だった。
古参の芸能プロ関係者が明かす。
「友岐子さんは、もともとは、当時人気があった男性アイドルグループ『スリーファンキーズ』のファンだった。ところがあまりの人気でお近づきになれない。そこで『同じようなかわいい顔してるやん』と『漫画トリオ』の横山パンチに乗り換えたのだそうです」
このひょんな出会いは、上岡19歳、夫人はなんと中学2年生の時にさかのぼる。
「以来、友岐子さんは劇場で追っかけを始め、上岡に目を付けられ、互いに電話をするような関係になったという。出会った当初、上岡が友岐子さんに『キミは僕と結婚する』と暗示をかけていたというのは有名な話です。ちなみに、当時の上岡は火遊びが激しかったが、結婚後は下火になったそうです」(芸能プロ関係者)
しかし、その後も上岡の夜遊び伝説は続々と巷間を賑わす。
「他の芸人とは違うインテリなイメージの上岡さんは、とにかくモテた。特に、素人が出演する番組の司会を数多く担当していたこともあって、一般女性を口説きまくっていた。『君は目がキラキラしとる』などと甘い言葉をささやき、耳元に吐息を吹きかけるテクニックは“ささやきの龍”という異名がついたほど。だが、その噂が広がり、人気番組の『ラブアタック』(朝日放送)は応募女性がおらなくなって、番組が終わったとも伝えられている」(芸能デスク)
警官、政治家、分別臭い大人が大嫌いだった上岡だが、最も目の敵にしたのは占い師だ。その“修羅場”となった現場を番組関係者が打ち明ける。
「読売テレビの『EXテレビ』では、当時ブームとなっていた新宗教や心霊現象を扱う企画を何度も取り上げた。その中で、大きな話題となったのが、テレビ黎明期から活躍する大御所放送作家で日本心霊科学協会理事の新倉イワオ氏が出演した回だった。上岡さんは心霊現象の矛盾や疑問をどんどんぶつけ、新倉氏を完膚なきまでに論破してしまった。普段は冷静沈着な新倉氏もよっぽど悔しかったのか『あんなの司会者じゃない! こんな番組には、二度と出ません!』と番組スタッフをどやしつけて帰ったそうです」
しかし、それほど占いを毛嫌いする上岡が注目した“オカルト芸人”がいた。笑福亭鶴瓶(71)である。
ベテラン放送作家が振り返る。
「一度だけ『あれは、ホンマかどうか確認したい』と番組に出演させた人物が笑福亭鶴瓶でした。ブレイク前の鶴瓶さんは、楽屋で先輩芸人たちを楽しませる話術が評判で、一部ではすでに知られる存在だった。当時、持ちネタにしていたのが、“空中スプーン折り”。人さし指と親指でつまんだスプーンを擦った後に、空中に投げると、つまんだ部分が折れているという芸で、これを鶴瓶さんは『念力』と呼んでいた。上岡さんは『ぜひ、僕の番組でそれをやって』と、出演依頼したのです。番組内で鶴瓶さんに指の力で折り曲げるというタネ明かしをされ、上岡さんは安堵の表情を浮かべていました」
その後、2人が『パペポTV』でタッグを組むことになるとはこれも摩訶不思議な「念力」のせいか?