セ・リーグ最下位をヤクルトと争う中日の立浪和義監督が、7月9日の広島戦(バンテリンドーム)で見せた采配が、ファンの間で物議を醸した。
この日、1-3の劣勢で迎えた9回裏、先頭・石川昂弥が二塁打を放ち、打率4割3分5厘と絶好調の宇佐見真吾の打順となった。ワンヒットで同点、ホームランなら逆転サヨナラ勝ちとなる場面で、立浪監督は「バント」を指示。進塁はできたものの、続く福永裕基、龍空が凡打に終わりゲームセットとなった。
宇佐見は打率の高さもさることながら、その打席の時点で得点圏打率6割超と絶好調。それを考えればヒッティングの選択肢も十分に考えられただろう。結果論とはいえ、そんな宇佐見にバントをさせた立浪監督の采配には、「軟弱すぎる」と大ブーイングが巻き起こったのだ。
スポーツライターが語る。
「立浪監督にしてみれば宇佐見と福永を天秤にかけた上での選択だったのでしょう。ただ、福永は直近5試合でヒットはなく、広島にとっては宇佐見が送りバントでラッキーだったのでは。この日、勝利していれば広島戦3連勝となり、チームが勢いに乗るきっかけになっただけに、ファンも納得がいかないのではないでしょうか」
今の状況で守りに入っていては、下位脱出は難しいかもしれない。
(ケン高田)