昨年に続き、7月下旬に来日するフランスのサッカートップチーム、パリ・サンジェルマン(PSG)。昨年はメッシ、ネイマール、エムバペという世界の超スーパースターの同時来日とあって、チケットは即完売。秩父宮ラグビー場で行われたチーム練習から、スポーツニュースなどで報じられた。
そして今年はイタリア・セリエAの強豪(今シーズンは3位)インテル・ミラノも同時にやってきて対戦するというスペシャルマッチが国立競技場で開催される。日本のサッカーファンの歓喜は容易に想像できるが、なんと選手たちの来日が近づくにつれ、どんどん盛り下がっているというから、いったいどうしたのかと…。スポーツライターが肩を落として言う。
「メッシはクラブを退団したので、来ません。現役最高のプレーヤーと言っていいエムバペはクラブと移籍問題でゴチャつき、来日に黄色信号が灯りました。クラブの会長は来日までに解決したいと語っていますが、ファンの間では『エムバペは来ない』と完全に諦めムード。そうなれば、昨年の3倍以上といわれるチケット代にはとうてい見合わない、という声が出て当然です」
PSGは7月25日に大阪の長居ヤンマースタジアムでクリスチアーノ・ロナウド所属のアル・ナスルと、同じく長居で28日にセレッソ大阪と、そして8月1日に東京・国立競技場でインテル・ミラノと対戦する。が、やはりというべきか、どの試合もチケットが余りまくっているという。サッカー関係者が言う。
「国立のインテル戦を筆頭にどの試合も、最も見やすい15万円~25万円のメインスタンド1階ホスピタリティーチケット、最も見づらく安い2万円~4万円台のゴール裏だけが『残りわずか』もしくは『完売』となっています。その中間の2階席や3階席、バックスタンドなどは全て『空席あり』。昨年とは真逆で、ガラガラの可能性があるのです。ここにきて企業と提携してのチケットプレゼントが目につきますし、スポンサー席をバラ撒いて、ある程度は埋めることが予想されます。とはいえ、インテル戦は急きょ試合開始時間が早まるなどバタバタですし、キックオフまではこの『集金ツアー』の成否はわかりませんね」
チームは7月21日に現地を発つが、選手たちは現在、思いっきりバケーション中。集合は出発前日だという。それを知ったファンからは「日本、ナメられてるね」「テキトーにボールを蹴りに来るんだろうな」と、ますます醒めた雰囲気になっている。
ちなみに、7月24日にJ-GREEN堺で行われる公開練習の見学チケット料金は3500円。これにも「まだそんなに金を取るんかい!」とアキレ返るファンが続出だという。
せめて見せるところはビシッと見せなければ、エムバペの「移籍確実」が報じられる中、来年以降のツアーなんて、企画すら持ち上がらないかもしれない。
(飯野さつき)