広島県警本部の庁舎内で、男性警察官と女性職員が長期間にわたって、勤務時間中に複数回の不適切な行為に励んでいた。結果的に2人が処分されていたことで発覚したが、全国の警察官たちの間で、こうした事例は氷山の一角なのだという。
互いに既婚者の男女による不適切な行為は、22年6月~23年4月まで続いた。
一部では、昨年3月に男性が女性に暴行を加えたことにより傷害容疑で書類送検されたと報じられてもいる。その後、2人は「県警に対する信用を著しく失墜させうるもの」として処分されたようだが、男性が昨年中に懲戒処分を受け、依願退職している一方で、当初、女性は処分されていなかった。それが今年2月8日になって、女性も減給3カ月(10分の1)の懲戒処分となっている。
社会部デスクが語る。
「通常、こうした不祥事は本部長注意、警務部長、監察官注意などで終わる案件です。本人たちも家族にはバレたくないから、それ以降、普通は関係を清算するでしょう。ところが今回、懲戒処分になったというのは、注意で一度は別れたものの〝出戻り〟でまたくっついたからではないか」
同県警監察官室によれば、あくまで女性を「不適切事案で処分した」だけであって、発覚した経緯や処分の時期が遅くなった理由については「回答を控えさせていただいている。細かい部分まで公表する必要はないと考えている」とのことだった。
本来ならば公にしたくなかったであろう、想定外の不祥事に苦慮している様子がうかがえる。
不倫という行為で一般市民が目に見える不利益を被ることはないが、免職や停職とまではいかなくとも減給という重い処分は〝不適切にもほどがある〟行為だったからであろう。
とはいえ、警察官による性的な問題行動は珍しくないのが現状のようだ。
他県警の元職員が言う。
「警察官の同僚同士による不倫事案はこれまでも全国で発生してきた。私も既婚男性と独身女性のケースを目の当たりにしました。注意しても出戻りで、懲りずに付き合って飛ばされましたね。噂が出ると発覚するのも早い。というのも、男女共にいわゆる〝肉食系〟であるケースが多く、狙われているのに我慢ができません。10~20人で2週間も尾行すると裏が取れてしまうんです。今回のように勤務時間内や庁舎内などはもってのほかで、結果として処分せざるをえない。ただし署内で噂は立ちますが、処分を明確に公表することは少ないと思います」(前出・他県警の元職員)
ただし警察官同士であれば、管理下の不祥事であるためにすぐ処分の対象となるようだが、警察官と民間人が不倫関係に陥った場合は、状況が少し違う。
「民間の方から『私は本気だった』『名誉棄損です』と訴え出てくる事態を回避するためだと思いますが、注意はしても処分しないことが多いです。相手の会社が処分しない限りは、こちらも処分しないというスタンス。だから、ネタを欲しがる記者と不倫関係に発展する警察官もいますが、メディアは自社の記者を処分しないことが多いですからね。やりたい放題の既婚者もいた」(前出・他県警の元職員)
下半身の取締りを強化してもらいたいものだ。