テリー 若い頃、恋愛関係はどうでしたか。
池上 中学、高校の時はおつきあいは一切してなかったですね。
テリー 何だと~。ホントかよ。
池上 だって何も知りませんでしたから。中学の体育の時間に、女性と男性の体の違いを説明されて、目が白黒。「何これ!?」って言って。私はもともとカソリックですから。
テリー あ、そうか。
池上 「マリア様は神様から与えられてイエス様が生まれた」っていう、それに近い感覚でいましたから。
テリー 全然知らなかったんだ。初めての恋人はいつできたの?
池上 教えない。
テリー ダメだよ。ちゃんと向き合って! 本のタイトルは「向き合う力」でしょ!
池上 ハハハ。答えたくない(笑)。
テリー ちょっと教えて。
池上 う~ん、恋らしい恋って、ほんとに18歳ぐらいですかね。
テリー 誰?
池上 フフフ、皆さんが知らない人ですよ。芸能人はほとんどいないですもん。噂をたくさん書かれましたけど、芸能界でつきあった人は2人だけですから。
テリー 噂が絶えなかったのは、やっぱり美人だったからだよね。男性を好きになると、池上さんはどうなるの?
池上 とにかくまっすぐになります。
テリー いいじゃない!
池上 朝から晩までその人のことしか考えられない。それなのに週刊誌にいろいろと書かれるのは、ほんとに不愉快だったんですよ。
テリー それはしょうがないんですよ。人気があるし、特に艶っぽいから書かれるんです。でも、いちずな恋だったのに、どうして別れが来るの?
池上 私はいつもフラれる側なんです。
テリー そうなんだ!
池上 見た目のイメージから、楽につきあえると思うんじゃないですかね。ところが私がまっしぐらなので、たいてい「重たい」と言われます。
テリー だけど、尽くしてくれる姿をよしとする男性も多いでしょう。
池上 最初はみんな喜ぶんですよ。でも、それがだんだん当たり前になってきて、「ありがとう」も言わなくなるし、むしろ「やれよ」みたいになるし。
テリー ちなみに今、お子さんは?
池上 もう結婚して、私独りです。
テリー いい人は?
池上 いないですねぇ。テリーさんも年齢を重ねると、だんだん間口が狭くなってきません? 前は何でもウェルカムだったのが「ここは譲れない」っていうのが増えてきて(笑)。
テリー そうかもね。
池上 さんざん痛い目にあったので、この年になると傷つきたくないんですよ。
テリー じゃあ、池上さんとおつきあいするには、どうしたらいいの?
池上 自分は穏やかに、楽しく毎日を過ごしたいわけです。そういう人であればいいんですけど。
テリー 単純だけど、それが意外に難しいよね。
池上 例えば引退を考えてる人は遠慮したいですね。60歳だからとかじゃなくて、70歳になっても自分のできる範囲のことを何かやっていきたいという、そういういい意味で躍進的な人がステキだと思う。
テリー 向上心があるというか、前向きな人だね。
池上 そうですね。あとは自分が興味なくても、私が好きなことに関しては「行こうか」って言ってくれるような人。例えば古美術とか、ゴルフとか。
テリー けっこう条件あるじゃない(笑)。
池上 実際にはやらなくてもいいんですよ。でも私が興味のあることに理解を示してくれる方がいい。自分が今までは、相手の興味のあることに喜んでついていったほうなので。
テリー なるほどね。
池上 私は自然が大好きで、ゴルフへ行っても、スコアのことよりも緑の中を歩いて、季節の花が咲いていたり、動物が出てきたりするのを見るのがうれしいんです。最近は、住んでいる高層マンションにアゲハチョウが卵を産みに来るのを楽しみにしているんです。
テリー へぇ、わざわざそこを狙ってくるのかな。
池上 おもしろいのは、私がベランダにいる時にチョウが来て、必ず目の前で卵を産む。
テリー それはすごいな。
池上 そういう喜びを一緒に味わえる方だといいですね。例えば出かけるにしても「女は別」っていう方も多いじゃないですか。
テリー ああ、そういう男性もいるよね。
池上 日本人男性は恥ずかしがる方が多いけど、そうじゃなくて、パートナーはパートナーとして、ちゃんと尊重してくれて、2人で歩ける方がいいですね。
◆テリーからひと言
池上さんは趣味をうんと楽しんでいて、パワーがありますね。でもアゲハチョウのことばっかり追いかけないで、クワガタみたいな男を見つけて、新しい恋もしてください!