「アナザースカイ」(日本テレビ系)のMCが交代し、10月から女優の山本舞香になった。2008年にスタートした際の初代MCは今田耕司とバレエダンサーの宮尾俊太郎。男性2人では華がないということなのか、半年後にモデルのLIZAが加わり、3人体制になった。さらにその半年後、今田以外の2人は降板し、モデルの長谷川潤が新たにキャスティングされた。
その後は今田と女性MCという組み合わせで定着。歴代女性MCは岸本セシル、瀧本美織、中条あやみ、広瀬アリス…。コロナ禍で海外ロケができなくなり、番組の存続が危ぶまれたが、その間は日本国内のロケや再放送で繋ぎ、日本テレビの岩本乃蒼アナと河出奈都美アナが交代で担当した。そして佐藤晴美、八木莉可子と続き、今回の山本にバトンタッチしている。
今田が昔から「ハーフ好き」というのは有名だが、この番組はそんな今田の好みを熟知しているのか、歴代MCのうち半分以上がハーフ美女というラインナップ。こちらがそんな目で見るからか、今田はテンション高めで楽しそうだ。いつかMCの女性タレントと交際発覚のニュースが出てくるのでは…と秘かに楽しみにしていたが、なかなかそうはいかないようで。坂田利夫亡き今、最後の独身大物芸人である今田にとってのささやかな幸せだったりするのでは、と思っていたのだが…。
新MCの山本は、これまでとは明らかにタイプが違う。トーク番組などに出演しているのを何度か見かけたが、よく言えば正直で表裏なくはっきりものを言うタイプ、悪く言えばわがままで気が強く口が悪い。そんなイメージがある。
あのマツコ・デラックスも以前、「アウト×デラックス」(フジテレビ系)で山本のことを「ほぼその辺を歩いてるヤンキーと構造は変わらない」と評していたほどだ。
そんな山本はMC就任にあたって、故郷の鳥取県米子市に里帰りし、中学時代に付き合っていた彼氏が18歳の時に事故で死んだと告白。応援してくれていた彼のためにも頑張る、と殊勝なことを言っていた。
なにも今、そんなことを話さなくても…と思ったが、山本のヤンキー体質を知らない視聴者なら、その健気さにダマされるかもしれない。さすがは女優だ。ちゃんと化けていた。
とはいえ、彼女に苦手意識を持っている視聴者は多く、「アナザースカイもう見ない」という批判的な声も。多くの視聴者は今田と同じで、この番組の女性MCに「癒やし」を求めていたのではないか、と。
はたしてヤンキー舞香は猫を被ったままでいられるのか、実に興味深い。
(堀江南)