1998年のサッカーW杯フランス大会に出場し、Jリーグでは4試合連続のハットトリックを記録、日本を代表するFWだった中山雅史氏が、ある人物によってFWからDFに転向したことがあると明かした。
前園真聖氏のYouTubeチャンネルで、これまでのサッカー人生で最も嬉しかったことを聞かれた中山氏は、高校サッカー選手権静岡県予選の優勝を挙げた。
中山氏が所属していた藤枝東高校は、東海大学第一高校と県予選の決勝で対戦。中山氏が先制点を決めて勢いづき、チームは勝利した。全国大会に行くことができ、県選抜にも呼ばれるようになった。これがなければ、今の自分はなかったというのだ。
しかしFWとして呼ばれたものの、当時の静岡県選抜のFWにはすごい選手がいたため、DFにコンバートされた。そのすごい選手とは、
「トップにいたんですよ。きらぼしが。あなたも知ってるでしょ。仲のいい。NOBUHIRO TAKEDAですよ」
ヴェルディ川崎で活躍した武田修宏だったのだ。
「その時の武田修宏、すごいですからね。ブイブイっていうか、もう高校1年から静岡県選抜のFWですから。そういうところで、じゃあ県選抜に入ろうと思ったら、FWは狙えない。そしたら逆のポジションのストッパーに起用された」
その後、ユース代表に入ることができ、DFからFWへと返り咲いた。最終的に中山氏はW杯に出場したが、武田氏は出場経験なし。立場を逆転させることができたのは、中山氏の努力の賜物である。
(鈴木誠)