1月20日にいよいよスタートした「トランプ2.0」。正式就任前から関税アップ、カナダやグリーンランド、パナマ運河への領土的野心など、国際社会を揺さぶりまくり、日本としても難しい対応が迫られる。そんな中、我が国のキーマンの様子に、なにやら国民がザワザワし始めて‥‥。
1月7日、経団連会館で新年賀詞交換会が行われ、自民党副総裁として石破首相を支えるべき立場の菅義偉元首相(76)が壇上に立って短いスピーチを行った。
菅元首相といえば、特に昨年の総裁選や衆院選といった政治イベントで人目に触れる機会でも、ピクリとも動かない姿が印象的。健康面で不安があることは衆目の一致するところだ。
「昨年秋の衆院選では神奈川各地の候補者のもとに応援に駆けつけたのですが、演説中に風で髪がボサボサになってもそのまま。もともと、身だしなみには気を遣う人でしたから特に目に付きましたね。見かねたスタッフが背後から髪の乱れを直していたくらいですから」(自民党関係者)
この時、1年前の元日にあった能登半島の地震について触れたのだが、「国民の‥‥、エネルギー危機を‥‥、救うという大変な努力をいただきましたことに感謝を申し上げる次第です」などと述べる声は弱々しく、言葉に詰まる場面もあって、内容もイマイチ判然としなかったという。やはり健康面での不安は解消されていないのか。
実情について、前出・自民党関係者はこう語る。
「正確なところは明らかにされていないのでわかりませんが、2年ほど前に軽い脳梗塞に見舞われたことは事実のようです。そのリハビリ中の姿が以前とだいぶ違ったために世間に衝撃を与えたわけです。その状態に改善が見られないため、また同じような症状が再発したのではないかとか、あの症状はパーキンソン病だというお医者さんが現れたり、いろいろな見方が錯綜している状況です」
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏も、往時からの衰えを認めつつ、
「確かに体力的な衰えは見た目からも明らか。ですが頭の中はハッキリしていますよ。10日には昨年末に亡くなったアメリカのカーター元大統領の国葬に首相の特使として派遣されて訪米、現地では第1次トランプ政権で駐日大使を務めた共和党のハガティ上院議員とも会談を行いましたが、それだってあまりに体力がなければできないことですからね。石破首相も菅さんを頼りにしていて、決断のポイントポイントでは菅さんに電話で相談・了解を得ています。もっとも、陰に陽に人前に出て影響力を及ぼすのが菅さんのようなキングメーカーの役割だとすれば、そういった力量を失いつつあるのは認めざるをえませんが」
だが、現状はまだいいとしても健康や体力は衰えるもの。党内基盤が弱い石破政権には、年度末の予算成立、夏の都議選・参院選が立ちはだかる。
「副総裁という立場だけでなく、菅さんは石破政権を陰で支える扇の要のような存在。その菅さんの睨みが利けば、反石破の動きの抑えにもなります。ですがカーター元大統領の特使の件でも、裏を返せば他に人材がいないと言えなくもない。そこへきて菅さんの体調が悪化して、もしや入院などとなれば、石破政権はおろか自民党自体が空中分解してもおかしくない」(前出・自民党関係者)
意外にもつかもしれないと言われる石破政権だが、実は大きな時限爆弾を身内に抱えているのだ。