その「液晶」の向こうに魔物が棲む。「銀幕」の奥に悲劇が待っている。すばらしい熱演と思ったはずが、なぜか笑いのタネにされている。リセットしたくても「DVD」や「ネット」で人目にさらされ続ける“トホホ”な過去映像を大発掘!
この世のものとは思えないほど可愛かった「涙そうそう」(06年)での泣き顔、後光が射すくらいまぶしかった「ラフ」(06年)での水着姿。なのに当時、長澤まさみ自身は「私はセカチュー(映画「世界の中心で、愛をさけぶ」)の時がピークだった」とつぶやいていたという。
本人の予言どおり(?)、翌年から長澤の下降トレンドが始まった。つまずきの第一歩となったのは、07年に明石家さんまとの共演が話題を呼んだ「ハタチの恋人」(TBS系)だった。
「日曜劇場での歴代最低視聴率(当時)の8.2%を記録。長澤びいきのさんまの熱烈なラブコールにより実現した顔合わせでしたが、打ち上げの席で長澤は『2度とさんまさんと共演したくありません』と言い放ったそうです」(テレビ誌ライター)
長澤がさんまにキレたのは、撮影中の「不用意な一言」のためだったという。
「ある日、たまたま長澤の周りをハエが飛んでいた。それを見たさんまが、『ハエがたかるなんてお前はウ○コや、ウ○コ、ウ○コ!』とはやしたてた。小学生が好きな女の子の気を引くようなレベルのものだったのだろうが、村上ショージやジミーちゃんならともかく、ハタチのアイドル女優に言うことではなかった。視聴率以上に後味の悪さを残しました」(テレビ関係者)
続いて、長澤が見舞われたのは、黒澤明の名作をリメイクした「隠し砦の三悪人」に出演という悲劇。原作は「スター・ウォーズ」のベースになったことでも知られるが、これが批評サイトでは「100点満点の10点」と酷評される出来。
「長澤のお姫様は及第点だったが、本来はサブキャラであるはずの農民・松本潤と手に手を取って旅立つというストーリーに改ざん。いくらジャニーズのゴリ押しといはいえ、これでは映画ファンにそっぽを向かれたのも無理はありません」(映画ライター)
“ミソ”がついてしまった長澤は、色っぽ路線に舵をきった映画「モテキ」(11年)でようやく浮上するのだった。