橋下徹大阪市長の悲願だった「大阪都構想」が、住民投票の結果、わずか0.8%の僅差で否決された。
橋下氏は表明していたとおり、任期満了での政界引退を改めて発表。悔しさをにじませながらも時折、穏やかな表情を見せ、全力を尽くした満足感をうかがわせた。
その姿に、橋下氏には批判的な意見の多いネット上でも「潔し」「一石を投じた」など、高く評価するコメントが並び、大阪では早くも「橋下ロス」となっている。
その喪失感の“ハケ口”となっているのが、国会欠席問題で維新の党を追われた上西小百合衆院議員へのバッシングだ。
「住民投票が行われる前日、まさにその大阪市内でトークライブに出演したんです。観客からは『税金泥棒!』などと激しくヤジられていました。ライブには『緊急激白』と銘打たれていましたが、上西議員はのらりくらりとした表現で『都構想支持』を打ち出しただけ。報道陣はシラけまくりでした」(政治部記者)
住民投票で敗れて橋下氏が引退を表明し、「辞める橋下、辞めない上西」の構図が明確となってからは、さらに批判がエスカレート。
「比例復活組が離党したのに議員辞職しないことについて、風当たりが強いのは当然です。いまや彼女は永田町でも『釈明会見を中心とした政治活動』と揶揄されていますよ」(前出・政治部記者)
橋下氏には国政での活動を望む声が強いだけに、上西議員が政治家を続けて、橋下氏が退くのは釈然としないことだろう。