思えば、6度のレスラー引退⇒復帰を繰り返してきた大仁田は、10年に「変えんば長崎!」の掛け声とともに出馬した長崎県知事選に敗れて以降、苦境に立たされ、世間的には表舞台から消えたように見えた。ところがどっこい、こうした仕掛けは派手でも地道な取り組みで、世間をにぎわせ始めたのである。
「大仁田さんは『もっと苦しい時はあったから』と口にし、正直、『超花火』シリーズにはギャラ度外視で出場しています。そこまでしてプロレスのリングに上がり続けているのはレスラーとしてのプライドでしょう。身内には新日本に対する意地で『いちばんやっかいな存在になってやるよ』と話しているといいます。邪道と言われながらも、馬場、猪木の両巨頭が存命の時代に、プロレス大賞でMVPを獲得した(90年)ことは誇りですからね」(他団体関係者)
レスラーとしての評価も回復し、昨年にはプロレス大賞で敢闘賞を受賞。実は昨年、新日本以外の団体は全て大仁田にオファーを出し、リングに上げているのだった。
「本当は長年の懸案となっている膝の具合が思わしくなく、痛み止めを打たなければ歩くのも困難な状態なのに、なぜか試合になると動けるんですよ。本人は2年半後の“還暦電流爆破”を最後に引退することをブチ上げています」(プロレスライター)
5月23日には東京・大田区総合体育館で女子の長与千種と組んで、電流爆破マッチに臨む。
60歳で本当に引退するのか定かではないが、大仁田はまだまだ狂い咲きそうだ。