鈴木亜美が10月18日放送の「旅ずきんちゃん」(TBS系)にて、自身が芸能界から干されていた時期について語った。2000年末に所属事務所からの独立を図り、それが原因で2年間にわたって活動休止を余儀なくされた当時を振り返り、「人って怖いなとも思う。一気に裏っ返しになる」との印象を口にした。
さらに鈴木は「いつ何が起こるかわからないんだな、って思い知らされた」とも語ったが、この発言に違和感を感じるというのは、当時の騒動を知る芸能ライターだ。
「まるで騒動が降って湧いたかのような口ぶりでしたが、鈴木が芸能界を干されたのは正直、自業自得でしたよ。むしろ、よくぞ復活できたものだと感心するほどです。独立騒動の発端が、所属事務所社長が脱税容疑で逮捕されたことだったことには同情の余地もありますが、所属事務所を訴えたのは明らかにやり過ぎでした」
鈴木は当時、親を代理人として所属事務所を相手に、専属契約の終了を求める裁判を起こしていた。同時に、クライアント等から支払われた出演料の明細を開示する訴訟も起こしていたのである。これらの騒動について、前出の芸能ライターが解説する。
「鈴木は1998年のデビューで、所属事務所はエイベックス系列、CDはソニーからという万全のお膳立てを用意されていました、そこから事務所を訴えるまで3年も経っていません。いくら当時、大人気だったにしても、それは事務所とレーベルが敷いてくれた路線に乗っかっていただけの話。それを自分の力だと勘違いしてしまったのでしょう。それこそ事務所側から見れば『人って怖い』だったかもしれませんね」
訴訟当時、鈴木はまだ18歳。そのため裁判でも親が代理人になったが、それもまた失敗の元だったという。芸能ライターが続けて説明する。
「タレントの独立騒ぎで親が出てくるとほとんどの場合、ロクなことがありません。新人タレントを大々的に売り出す際には数千万円から億単位のコストを掛けることさえありますし、どんな商売でも初期投資とその回収というプロセスがあるのに、それが分かってないんですかねえ」
もちろん、鈴木の親は娘のために、純粋な気持ちで行動を起こしたはずだ。だが判決では、出演料明細の開示については認められなかった。そんな鈴木もいまや33歳。またもテレビ番組に出演できるようになったいま、今度こそは事務所を訴えることもないのだろう。
(金田麻有)