不況と言われながら「火花」のような大ヒット作品も生まれ、V字回復のきっかけをつかもうとしている出版業界。しかし、作り手の思いとは裏腹に、それぞれの事情で発売直前にお蔵入りとなったり、発売直後に回収されたりした本、いわゆる「発禁本」があるのもこの業界の現実なのだ。
有名なところでいえば、91年に発売された宮沢りえの写真集「Santa Fe」だ。
「150万部のベストセラーとなった有名な作品です。09年になって国会で法に触れるかどうかで議論になりましたが、当時の宮沢が17歳か18歳かが明確でなく、一部では販売を見送っている古書店もあるそうです」(雑誌編集者)
昨年夏、俳優の堺雅人との間に第1子を授かった菅野美穂も、過去に写真集で騒動になっている。
「20歳の時に発売された『NUDITY』は、発売会見で菅野が号泣したことも話題となり、80万部を超える大ヒットに。しかし、それが契約した販売部数の上限を超えているとして、事務所側が出版社を訴えたとされています」(週刊誌記者)
人気アスリートの初エッセイ集として、発売前から大々的に打った宣伝が、裏目に出たケースも。
「浅田真央の初エッセイ集『大丈夫、きっと明日はできる』は出版社が広告に、前年に亡くなった母親を引き合いに出して『ママ、ほんとうにありがとう』の文言を入れたのです。浅田側は態度を硬化させ、出版が見送られることになりました」(スポーツ紙記者)
2月3日に発売された「アサ芸シークレットVol.38」では、これらを含めて70冊にわたる発禁本を調査・検証。昔手に取った本が二度と読めない作品になっているかも?