3月4日に発表された第39回日本アカデミー賞。最優秀主演男優賞の栄冠を手にしたのは「母と暮らせば」に出演した嵐のニ宮和也だった。
名前を呼ばれ、壇上に立った二宮は「今日はすごくいい酒が飲めそうだなと。岡田君に自慢します」と前回の最優秀主演男優賞受賞者でジャニーズ事務所の先輩でもあるV6・岡田准一に向けたメッセージを送り、目を潤ませた。テレビ放送では感動的に終わったスピーチ。だが、この二宮のスピーチは実はこれで終わりではなかった。
「続けて二宮は、『ジャニーさんとメリーさんとジュリーさんと、今までずっと迷惑をかけてきた人たちに、これでちょっとは恩返しができたかなと思うと、すごくありがたく、また頑張っていこうと思っています』と、事務所の経営陣に対して謝辞を述べたんです。しかも、主演女優の吉永小百合や山田洋次監督について全く触れませんでした。現場にいた記者たちは二宮のスピーチを聞いてザワついたくらいです。そのくらい異例のスピーチでした」(映画関係者)
これまでジャニーズ事務所は「所属タレントに優劣をつけさせない」との方針で、日本レコード大賞などの音楽賞や各映画賞も辞退してきた。なぜその方針は崩れたのか?
「昨年、岡田准一が『永遠の0』で賞レースに参戦したことで、方針が崩れました。参戦については俳優業に力を入れていた岡田の強い意向と、勝てるレースだったからと聞いています。二宮は確かにいつかこの手の賞を取る逸材だとは思っていましたが、岡田に続いて2年連続でジャニーズ勢が最優秀主演男優賞を受賞するとは。彼のスピーチを聞いていると“アカデミー賞までジャニーズに乗っ取られたか”と感じずにいられません」(映画誌編集者)
二宮の演技力は誰もが認めるところだろうが、受賞のスピーチで思わぬ憶測を呼んでしまったようだ。