4月12日に放送されたドラマ「重版出来!」(TBS系)の第1話の視聴率が9.2%を記録。ディーン・フジオカで話題になった前クール「ダメな私に恋してください」の9.0%を上回る好発進となった。本作では重量級の役者がそろうなか、ヒロインを務める黒木華の美人とはいいがたいルックス面が懸念されていたが、第1話を観たテレビ誌のライターは意外な面白さがあったと指摘する。
「なんといっても黒木のアニメ声ですね。表情や体格からは想像できない甘ったるさを持ち、その声でハキハキしゃべるのですから、彼女がずいぶんと可愛く見えてくるのです。そんな声に加えて眉毛も隠れるパッツン前髪のお陰で、キャラが明確に際立っているのもポイント。彼女を抜てきした理由はこれだったのかと思いましたね」
そんな黒木に加えて本作では、ほかの出演者が放つ声の演技もユニークで、彼らのしゃべりを聞くだけでも楽しめるという。テレビ誌ライターが続ける。
「出版社の社長を演じる高田純次が普段とはまったく異なる声なのには驚きました。お笑い要素を封印して重厚な社長像を作り上げており、最初はよく似ている別人かと思ったほどです。ヒロインの同僚役では安田顕に注目。本来は低めで渋い声なのに、本作ではノドを絞って倍音を殺すことで変わり者のキャラを効果的に演じています。ほかには元から独特な声質を持つ荒川良々も、いいキャラを見せていますね」
そういった声の演技に加え、全体的に明るい作風も特徴の一つ。今クールのドラマの中で頭一つ抜ける可能性も秘めていそうだ。
(金田麻有)