社会

天才テリー伊藤対談「蓮池透」(4)横田めぐみさんは重要なポイント!?

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テリー もし仮に、安倍さんがもう一度、拉致問題解決に向けて動くとするじゃないですか。すると必ず北朝鮮は「じゃあ、その代わりに何をくれるんだ?」と言ってきますよね。

蓮池 そうですね、見返りは絶対必要になります。

テリー ホントは、誘拐犯人に見返りなんて必要ないんだけどね(苦笑)。これは本に書いてありますけど、蓮池さんとしては、拉致された人1人につき10億円を払ってでも帰国させたいと。

蓮池 「あらゆる手段を尽くす」と言うのであれば、極端な話、そういう方法もありますということです。今、政府が認定している拉致被害者は12人ですから、約120億円を支払うことになります。

テリー でも、現状としては、それはちょっと難しいですよね。

蓮池 ええ、例えば北朝鮮に経済支援をして、それがインフラ整備に使われたとしても、「新たな軍備や核実験につながるぞ」という見方は確かにあります。それをいちばん言ってくるのはアメリカですけれどね。

テリー 韓国もですね。

蓮池 ODAという形でやるしかないのかなとは思いますけど、今どき北朝鮮に何億、何兆も渡すことを国民が支持するかと言われると、これはやはりハードルが高いですね。

テリー あと、これは本にも書いてありますけど、拉致問題の象徴的な存在である横田(めぐみ)さんが帰って来ないという結果も考えられるじゃないですか。そうすると、日本は「戦後補償も渡しているのにどうなってるんだ」「そんなことは許さんぞ」という空気になりますよね。これは今後の重要なポイントになると思うんですよ。

蓮池 間違いなく、そうですね。

テリー しかも、弟さんが帰って来てからもう10年以上たっているわけで、さらにめぐみさんを帰国させる状況は厳しくなっているわけですよ。

蓮池 そうなんです。12人の中でいちばん若い横田さんでも51歳で、もうお孫さんもいらっしゃるんですよ。他の人だって60歳前後になっている。この状態が続けば、彼らは二度と日本の土を踏むことができなくなってしまう。もう時間との戦いになっているんです。

テリー 文字どおりの崖っぷちですね。

蓮池 だから、効果のない経済制裁ばかりやって、交渉のチャンネルが切れてしまっている今の状況が、歯がゆくてたまらないんです。

テリー たぶん安倍さんだけじゃなくて、誰が総理大臣になってもそうなんだろうけど、今、拉致問題の解決が日本の国益の優先順位の上位に来ていない。だからこそ、蓮池さんはそんな状況が悔しいんですよね。

蓮池 私は別にいろんな人を批判することで、憂さを晴らしたいわけじゃありません。少しでも問題提起になればと思っているだけです。経済制裁措置を行うと、だいたい3、4年は拉致問題が棚上げされちゃいますから。

テリー 今日、蓮池さんと話して、あらためて感じたけど、日本はアメリカとか韓国なんか気にしないで、北朝鮮と拉致問題を話していいね。

蓮池 そうだと思いますよ、本来、日朝の固有の問題ですから。いつ「日本と交渉しても意味ないよ」って金正恩氏が言いださないか、そこが本当に怖い。だから一刻も早く、解決に向けて知恵をしぼってほしいです。

◆テリーからひと言

 タイトルは過激だけど、きちんとしたことが書いてあるこの本、ぜひ読んでみてください。蓮池さんの言葉に、あらためて耳を傾けてほしいな。

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