バラエティでの天然キャラやクイズ番組でのピントはずれな回答など、独特の笑いで人気の具志堅用高が、沖縄土産のフィギュアに登場した。
昨年から沖縄のコンビニや観光施設で守礼門や沖縄そばなどの7種類が売られていたこのシリーズだが、新たに具志堅とエイサーのフィギュアが増えたというのだ。
「最近の若い人はちょっとおかしなお笑いのおじさんくらいに思っている人が少なからずいますが、彼はライトフライ級で13回連続世界王座防衛の日本記録を持つ伝説のボクサーです。出身地の石垣島には、記念館まであるヒーローなんです」(スポーツライター)
具志堅はある世代より上の日本人なら知らぬ者はいない歴史に残る人物で、昨年は国際ボクシング名誉の殿堂入りも果たしている。
「ボクシング王者として闘ってきた具志堅ですが81年に引退をした後は、『自分の中に何もなくて』と4、5年は塞ぎ込んでしまったそうです。それが、具志堅のモノマネをした片岡鶴太郎の番組に呼ばれたことがきっかけで『無理にでも明るくしていこう』と決め、タレントに転身。『過去の栄光は捨てよう』とバッサリと気持ちを切り替えたといいます。自身の栄光にしがみつかずに前を向く姿勢が、いつまでも人気者でいられる理由なのではないでしょうか」(前出・スポーツライター)
世界王者だった男がテレビではいじられ、バカにされるようなことも。しかし、それを受け入れられることこそが、最強を知る男の境地なのだろう。
(伊藤その子)