情報バラエティー番組「とくダネ!」(フジテレビ系)が不正判定や過去の暴力団関係者との交際などの疑惑に揺れていた日本ボクシング連盟の山根明元会長の出身地を「韓国」と伝えたことを訂正・謝罪している。
8月8日放送の番組内で、伊藤利尋アナが「昨日(7日)の放送で山根会長は韓国生まれというふうにご紹介したんですけど、山根会長によりますと、生まれは大阪府堺市で、その後に母親とともに韓国に渡り、10歳の時に日本に帰国されたということです」と伝え、山根元会長自身が主張する生い立ちを紹介すると、「訂正してお詫びいたします。大変失礼いたしました」と謝罪した。
「ここで注目すべきは伊藤アナの説明が、フジテレビの調査と山根会長の主張に差異があったように解釈でき得る表現だったことです。フジテレビは前日にハッキリと山根会長が韓国出身だと報じ、それにより今回の訂正・謝罪を余儀なくされましたが、訂正後の説明が“山根会長によると”と前置きして“そうではないとのことです”という形式であることで、ネット上でも『え、違うの?』『普通に誤報ではないと思う』『根も葉もないイチャモンかと思ったらそうでもないように聞こえて微妙』といった声まで上がっており、もはやどちらを信じれば良いのかわからず困惑する反応も出ています」(テレビ誌ライター)
本来であれば出身地を誤って報じた場合は、事実関係を明らかにし、「正しくは~でした」と訂正するのが一般的のようにも思えるが、今回は“本人の主張”を横流しで紹介した格好だ。この訂正謝罪の後、山根元会長は会長職の辞任を表明した。
(木村慎吾)