演歌の大御所・北島三郎(79)の周囲が騒がしい。芸道55周年、春の叙勲で旭日小綬章を受章、愛馬・キタサンブラックは春の天皇賞を制覇と今年はまさに北島イヤー。その勢いのまま、今年の年末はサブちゃんが締めくくるギョーテン“復帰プラン”が進行していた。
スポーツ紙芸能デスクが最近の北島について語る。
「2013年に紅白を引退し、その翌年には座長を務める舞台の1カ月公演も終了させているものの、コンサートツアーは続行中で、現在も全国行脚を続けている。今年5月には芸道55周年を記念し、吉幾三、坂本冬美、藤あや子ら7人の演歌歌手らと『サブちゃんとデュエットシリーズ』を発売するなど、歌手として現役バリバリです。また、SMAP解散が発表された際には、即座に『最後を紅白で飾るのがすばらしい』と見出しになるコメントを出している。今や芸能界の御意見番としても大活躍しています」
今年10月に傘寿を迎える、そんな北島に再びNHKがラブコールを送っているという。NHK関係者が内情を明かす。
「一昨年、昨年と北島が不在のままで行われた紅白の舞台裏では、制作サイドから『サブちゃん不在ではもの足りない』という声が噴出していました。過去50回もの紅白出演を誇る重鎮だけに、全体の空気を締めるのになくてはならない存在でしたからね。台本に〈ここで北島にコメントを振る〉と入れれば、番組の進行にメリハリが出るから作るほうも楽だったんです。北島に次いで出場回数の多い、五木ひろしや森進一はこうした演出に非協力的だから、サブちゃんがいなくなって紅白を盛り上げるアピール力も弱くなったんです」
北島復帰の背景には、近年の紅白を象徴する「目玉不足」も後押ししている。
「矢沢永吉、中森明菜、桑田佳祐など今まで紅白を辞退していた大物歌手のサプライズ出演もすでに一巡し、もはや切り札となる次の候補が見つかっていない。NHKは今年9月にデビュー25周年を迎えるSMAPをメインとする目玉企画も予定していたが、解散で全て頓挫しました」(前出・スポーツ紙芸能デスク)
そこでNHKは、大御所の担ぎ出しに動き、すでに出演内定までこぎつけていたというのだ。
「SMAPに関するコメントをしたのは8月14日、北海道知内町での歌謡ショーの本番前でしたが、実は、故郷で行われたこのイベントで紅白復帰を発表する予定だったんです。報道がSMAPで騒がしくなったため、発表を取りやめましたが、世間が落ち着いたら大々的にぶち上げますよ」(前出・スポーツ紙芸能デスク)
とはいえ、2年前に潔く紅白から引退した北島が、そう簡単に復帰を決断するものだろうか──。
「NHKは白組としてではなく、特別枠でのオファーだったといいます。リオ五輪を絡めた企画での出演ですよ。審査員などにリオ五輪で活躍した内村航平、伊調馨などのメダリストを招待し、メダルラッシュに沸いたリオ五輪で紅白を華々しく盛り立てようというものになります。サブちゃんが代表曲『まつり』で締めくくれば、4年後の東京開催まで最高の五輪ムードで乗り切れるともくろんでいるのでしょう」(前出・NHK関係者)
リオの興奮が日本の年末に「まつり」でよみがえる。所属事務所を直撃すると、
「担当者が夏休みに入ってしまったため詳しいことはわかりませんが、事務所では今のところそのような話は聞いていません。確か(紅白を)やめた翌年もそのような話がありましたが、単に噂されているだけでは‥‥」
と、情報を打ち消そうとするばかりだった。
核心を知る別の芸能プロ関係者が代弁する。
「3年前に『後輩のために譲る』と公言し、紅白を引退している以上、オヤジが紅白に再び出ることは絶対にないでしょう。それでも、NHKに『北島がいない紅白は寂しい』『1年の締めくくりはサブちゃんの歌声を聴きたい』など、視聴者の声が多く寄せられているのも事実です。白組や紅組を超越した特別枠でのオファーだから受けるのでしょう」
ま~っつりだぁ、まっつりだぁ♪ 1年の締めくくりにはやっぱりサブちゃん節がふさわしい。