お笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介が12月11日に起こした当て逃げ事故。所属事務所では刑事処分が決まるまでの活動自粛を発表しており、井上の芸人人生に大きな汚点を残すこととなった。だが芸能人に取って交通事故が必ずしも大打撃になるとは限らないという。芸能ライターが過去の例をもとに説明する。
「アンジャッシュの渡部建が11年8月に起こした接触事故は、タクシーに衝突して運転手がけがをするなど、井上のケースによく似ています。ところが渡部はわずか4日後に、火曜レギュラーを務める『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)に出演していたのです。また15年7月には前田敦子がやはりタクシーと接触。けが人こそいませんでしたが、出演中の自動車CMは降板必至と報じられていました。でも、実際には前田は変わらず同CMに出演し続け、クライアントからおとがめなしとなったわけです」
渡部に関しては、事故があったことすら覚えていない人も少なくない。前田にしても事故当時はネットを騒がせたものの、現在では事故の影響を払拭できたと言えるだろう。そんな2人とノンスタイル井上を分けた要因が、事故直後の対応にあったことは明らか。警察を呼んだり、事故の相手を気遣うといった当然の義務を果たせば、芸能活動への余波は最小限で防げるわけである。
それなのになぜ井上は、自らが不利になることが分かっているのに当て逃げという卑劣な手段を選んだのか。芸能活動こそ自粛中だが、説明責任を果たすために記者会見などの対応が急務のはずだ。
(金田麻有)