「暑い夏の夜に、不自然なほど大きな白いマスクをしていなければ、ただの熱烈にヘビメタが好きな中年男にしか見えなかったと思いますよ。このへんには、そんな服装の人は少なくないわけですから」
そう話し始めたのはX JAPANファンでもある、フリーライターだ。彼が言うマスク男の名前はX JAPANのベースを担当するHEATHだという。
「YOSHIKIやToshIに比べると一般にはその名前は浸透していませんが、93年にXJAPANが世界デビューすることを発表した、24歳時に加入して以来のベテランメンバーです。ちなみに当時はXというバンド名でしたが、世界デビューするに当たって、この時に、『X FROM JAPAN』そして『X JAPAN』に変わった経緯があります」(スポーツ紙記者)
そんなHEATHが東京・新宿の路上を歩いていたのは、去る8月30日。午後10時頃。ファンだった前出・フリーライターはしばらく、彼の様子を観察していたが、こう話す。
「いわゆる、革のジャケットに白いTシャツ、黒革のタイトなズボンをはいているという典型的なロッカースタイル。コンビニに入っていったんですが、手に何も持っておらず、買い物はしなかったようです。で、近くの弁当屋に入ったんですが、そこでも何も買わない。で、またコンビニに入って、出てきたんですが、そこでも何も買っていない。察するに、遅い夕食をとろうと思ったが、気に入った弁当がなかなか見つからなかったといったところでしょうか」
そうだとしたら、なかなか庶民的でほほえましい光景なのだが、妥協を許さない姿勢ともとれ、ロッカーらしいのかもしれない。