出版したグルメ本は累計売上8万部。芸能界きっての食通、アンジャッシュ・渡部建が9月9日、司会を務める「王様のブランチ」(TBS系)でこんなことをつぶやいた。
「オレ、グルメ王でいいよね?」
自分の立ち位置を確かめる、何とも弱気な発言だが、いったいどうしたというのか?
「この日の『ブランチ』では、同じTBSで放送されている人気番組『林先生が驚く初耳学!』が特集されました。この番組は、予備校講師で、博識としても知られる林修氏にさまざまな豆知識をぶつけ、知っているか、初耳かを答えてもらうというものです。このPRとして過去番組で実際に出題された問題の中から、グルメにまつわる知識を2つ厳選。渡部がそれを知っているか答えてもらおうという趣旨でした」(芸能ライター)
1問目は、「食パンには耳はあるが、目もある」。それに対して渡部は「知らない」の札をあげ、周囲から失望の声が起きていた。ただ「パンを割いた時の繊維の向きでは」と苦し紛れに答えていたが、正解はパンの断面にできた縦長の気泡のことで、その縦穴が長ければ長いほどおいしさが増すのだとか。
2問目は「焼き鳥」と「やきとり」の違いを説明せよというもの。これには渡部は「知っている」の札を上げ、「焼き鳥」は鳥だが、「やきとり」は鳥以外のものを指すと説明。正解だったため、冒頭の「オレ、グルメ王でいいよね?」という発言につながったのである。
そもそも彼がグルメキャラになったのは、2007年頃に仕事が激減し、仕事につながるキャラを模索している時に、業界関係者から「グルメに特化したブログをやってみたら?」という提案を受けて行きついたもの。食べ歩きは好きだったが、最初からそれを志していたわけではない。そこにこそ、彼が若干ウサン臭がられている原因がある。
「テレビ番組では『グルメ王』と呼ばれて一見、重宝されているようですが、『ブランチ』でも、『グルメ王・渡部さんなら知ってますよね?』といった振り方でイジられている。つまり、彼の『グルメ好き』は、単にビジネスのためにやっているということを見抜かれているのです」(前出・ライター)
が、そうやってイジられているのも彼は先刻承知しているはず。最終的に仕事につながればいいのだから。ただグルメキャラが手詰まりになったら、渡部はきっと別のキャラを探すだろう。
「邪推ですが、佐々木希と結婚したことで格が上がり、新しい仕事が増える良いチャンスとでも思っているのかもしれません」(前出・ライター)
いずれにしても今後の渡部は、案外先行き不透明なようだ。
(魚住新司)