90年代末からメガヒットを連発し、一時代を築いた歌姫・浜崎あゆみ(39)。2018年の歌手活動20周年を記念して、今年7月から全国ツアーをスタートさせたが、今この“女帝”にただならぬ異変が生じているのである。
中でも「プロ失格」の烙印を押されてしまったのが、11月17日の仙台公演。この日、宮城県民会館で午後7時開演を予定していた。
6月から前売り券が発売され、県内外から熱心なファンが会場に詰めかけていたのだが、開場後の午後6時40分、スタッフからいきなり中止が発表されたのだ。
浜崎の「急性気管支炎」による体調不良が中止理由として説明されたものの、文字どおりの「ドタキャン」であり、すでに会場入りしていたファンは憤慨。数日前、ツアーの合間に海外でバカンスを楽しむ画像をSNSにアップしていたこともあり「体調管理の不備」に批判が集まった。
翌日、浜崎はツイッターで謝罪したが、同21日には〈倒れたなら強く立ち上がればいい〉〈ダメだったならやり直せばいい〉と居直りのツイート。ますますファンの怒りに火をつけた。
ドタキャンのみならず、今回の彼女の全国ツアーの評判はさんざんなものだ。
9月の徳島公演でも、台風によるライブ中止を当日発表して現地入りしていたファンを困惑させ、11月10日の大阪公演では「機材トラブル」を理由に開演を1時間遅らせ、新曲を含む3曲をカット。ファンから批判が殺到している。
彼女が「若者のカリスマ」と呼ばれた時代を知るファンは、この現状を直視できるだろうか──。
モデルや女優業を経て、98年4月に歌手デビューした彼女がブレイクしたのは、99年の元日に発売されたアルバム「A Song for ××」だった。
オリコン1位を獲得したこのアルバムは約150万枚の大ヒット。さらに同年8月発売の「A」は彼女のシングル曲として初のミリオンセラーを記録し、以降、若い女性を中心にファッションやライフスタイルに絶大な影響力を持つカリスマ女王として君臨した。
当時の彼女を知る音楽レーベル関係者が証言する。
「2000年代前半の浜崎はプライベートも超豪華でした。スタイリストやヘアメイク、愛犬の世話係に、『飲み物係』まで30人余りを引き連れて、どこへ行くのも大名行列。一団は『浜崎組』と呼ばれていました。中でも一部のスタッフは彼女が泊まるホテルのロビーで一晩中待機して、真夜中の『緊急招集』に備えていたほどです」
この関係者は続けて、ある夜の「緊急招集」をしみじみ振り返る。
「ある日、彼女が夜中の3時に『お寿司が食べたい』と言いだしたので急遽、『浜崎組』を招集し、深夜営業の寿司屋に繰り出したのですが、他のお客さんもいて、大人数では入れない。浜崎に『入れません』と言うわけにもいかず、大将に札束を渡して頼み込み、店を閉めてもらったんです。そこから朝まで貸し切りで『浜崎組』の大宴会。彼女は寿司のネタだけ食べてシャリを残すので、いちばん下っ端だった私が彼女のシャリを全部食べていたんです」
連日連夜の豪遊は、何はともあれ浜崎の「圧倒的な稼ぎ」ありきだった。
「最盛期の彼女は、エイベックスの売り上げの約半分を一人で稼いでいたんです。だから社長でさえ頭が上がらず、『女帝』と言われるほどその権力は絶大でした」(前出・音楽レーベル関係者)
01年、浜崎は4億2611万円を納税(推定年収約12億7000万円)し、高額納税者として全国39位にランクイン。42位の孫正義氏を凌ぐ稼ぎっぷりは驚異的であった。