2017年は、毎月のように芸能人の「不貞報道」が追加されるという、さながら「ブーム全盛期」と振り返りたくなるような1年だった。その最後を締めくくったと言えそうなのは、2年連続(2016年2月の演歌歌手・紫艶とは別人)での発覚となった桂文枝。新婚ならぬ「愛人さんいらっしゃい!」という趣だ。
そして、藤吉久美子。夫・太川陽介が再ブレイクを果たした「路線バスの旅」を収録している間に、路線バスに乗って50代の男性プロデューサーと逢瀬を重ねていたというのだからできすぎだ。その会見で、藤吉は不貞を否定しつつも大号泣。そして飛び出した言い訳がこれだ。
「体をほぐしてもらっていた」
泣きすぎも相まって、誰もが納得いかない弁明だった。同じく女優の斉藤由貴も、すぐに認めなかったばっかりに「パンツ被り写真」や「無言のラジオ」など、芸能史に刻まれるエピソードを残すハメに。
「家族みんながお世話になっているお医者さんです」
という最初の言い訳が虚しく響く。往生際の悪さで言えば、元SPEEDの今井絵理子議員も同様。「新幹線での手つなぎ」「濡れ髪にパジャマでの密会」を押さえられておきながらの見苦しい言い訳が飛び出した。
「一線は越えていない」
元SPEEDの同僚・上原多香子のケースは、発覚した後に夫がみずから命を絶つという何ともやりきれない展開の不貞騒動だった。上原が何も声明を発しないのは、対マスコミだけではなかったようで、元夫の遺族からも「何の連絡もない」と週刊誌を通じて訴えられた。
お笑い芸人の言い訳では、雨上がり決死隊の宮迫博之が苦しい。
「オフホワイトです」
身の潔白を訴えたが、やましさからだろうか、ギャグの切れ味としては相当に悪い。ちなみに、後に、グラドルとの不貞疑惑を掛けられた板尾創路が報道陣に「(相手のグラドル)豊田さんとのお付き合いを色に例えると?」と水を向けられた際は「お好きな色で」とけんもほろろ。
不貞報道ブームでなければ、場合によってはスルーされていたかも知れない「小ネタ」とも言える8.6秒バズーカー・はまやねんは、終電を逃したために、知人の働いていたホテルに9時間滞在し、この釈明。
「ロビーにいただけ」
下半身の「バズーカー発射を疑うな」という方が無理である。
16年、三遊亭円楽が不倫報道を受けての会見に臨んだ際に、「東京湾に出て行った船とときます。(そのこころは)“航海(後悔)”の真っ最中」と謎掛けし、報道陣の喝采を受けた。冒頭の文枝は、2度の不貞騒動とも、ほぼコメントはせず、嵐が去るのをひたすら待つ態勢のようだが、芸人ならば、円楽くらい「粋」な姿を見せてほしいものだ。
2018年も「不貞」を監視するマスコミの目は一層厳しくなることだろう。マトに掛けられた芸能人たちははたして、どのような「言い訳」で逃れようとするのだろうか。