起用したい芸人として、テレビ関係者が必ず名前を挙げる。それがサンドウィッチマンだ。伊達みきお、富澤たけしは、ともに洗練されたような都会っぽさはないが、抜群の安定感が持ち味だ。「M-1グランプリ 2007」で優勝、「キングオブコント 2009」で準優勝と、漫才もコントもイケる“二刀流”の芸も、信頼と実績を勝ち得た最たる理由である。
「首都圏制作の人気番組だけではなく、全国各地の番組、営業から引っ張りだこなんですが、これには、ネタの実力が下地にはなっているんですが、もう一つ理由があるんです。ズバリ、数多くの『大使』を務めているからです。地元の宮城県で、みやぎ絆大使、東北楽天ゴールデンイーグルス応援大使、『ベガルタ仙台』仙台市民後援会名誉会員、喜久福(抹茶クリーム大福)親善大使、宮城ラグビー親善大使、松島町観光親善大使、みやぎ夢大使、伊達美味PR大使など。11年の東日本大震災の際、率先して立ちあがり、今なお震災を風化させない活動を続けていることは大きいでしょう」(スポーツ紙芸能担当記者)
レギュラー番組は15本近くにのぼる。ホームである宮城県と首都圏の番組はもちろん、北海道・札幌テレビ放送制作の「熱烈!ホットサンド!」など、ローカルもしっかり押さえている。それも営業のオファーが絶えない理由だ。
「去年9月の『週刊文春』で発表されたアンケート企画『好きな芸人/嫌いな芸人ベスト50』での「好きな芸人」で、サンドは1位の明石家さんま、2位のタモリ、3位のダウンタウンに次いで4位につけています。同率4位が、ビートたけし。すごいメンツに入りこんでいますね(笑)。さらに、ダウンタウンの松本さんからは、『ネタを見たい芸人』に挙げてもらい、人柄・ネタともに非の打ちどころがない状態。引く手あまたのバブル期は、当分続くでしょう」(前出・芸能記者)
2人そろって、ぽっちゃりブサメンではあるが、ハイクオリティなネタ1本でのし上がってきた腕は、ホンモノなのだ。
(北村ともこ)