続いて、「FUJISAN地球フェスタWA」に注目。昭恵夫人は名誉顧問として名を連ねていた。同イベントは自然や文化の保護、被災地支援を目的とし、14年から毎年開催されている。志は高尚なのだが‥‥。
「実は昭恵夫人だけでなく、石破茂氏や前原誠司氏ら与野党の大物議員、内閣府をはじめ文部科学省、厚生労働省、経済産業省などの省庁、ほか多数の地方自治体も後援に名を連ね、ネパールやエルサルバドルなど各国大使館も参加している。にもかかわらず、主催者は“カルト教祖”であるというきわめて不穏な催しなんです」(社会部記者)
イベントの実行委員長である「NPO法人地球とともに生きる会」理事長には、もう一つの顔があった。それが、山梨県富士吉田市の宗教法人「不二阿祖山太神宮」の教祖なのだ。
教団は、日本最古の神宮をうたい、富士山の噴火や大型地震を防ぐために総本宮の再建を訴え、総額30億円の奉賛を公式サイト上で要請している。
「イベントも初開催時の規模は小さかったのですが、昭恵夫人の参加を契機に、一気に大きなイベントに成長した。それに味をしめたのか、他の政治家も顧問に就任させた経緯があるようです。高額な協賛金などのイベント収入が、くだんの宗教団体に流れていたとしても、なんら不思議ではありません」(前出・社会部記者)
再建達成の暁には、昭恵夫人の銅像でも祀ってはいかがだろうか。
さらには、元暴力団組長であることを公表しているH氏が運営する、動物シェルター「J-Taz’s アニマルシェルター」がある。昭恵夫人は、前身の動物愛護団体「一般社団法人 UKC Japan」時代から名誉顧問を務めていた。
H氏の職歴については昭恵夫人も承知しており、そのうえでつきあっているようだが、「UKC」時代には明らかに問題の多い団体だったというのだ。同じく動物愛護団体の「鳥取共生動物市民連絡協議会」の仲市素子代表が明かす。
「H氏は被災動物の保護活動と同時にピットブル種の繁殖をやっていました。この時に名乗っていた『UKC』とは、アメリカの由緒正しい繁殖協会のことですが、実際には何も関係がなく、勝手に名乗っていたと聞いています」
つまり、権威をかたって集客していたというのだ。そして、同じ構図で昭恵夫人が片棒を担いでいた疑惑もある。仲市氏が続ける。
「シェルターの建設のために、昭恵夫人の名前を使って資金を集めていたようですね。他にも女優の大場久美子さんや、タレントの名前が使われていました」
意外なことに総理夫人と元組長の相性は悪くなく、濃密なつきあいが続いていたようだ。昭恵夫人は勝手知ったるH氏に頼み込み、福島県の被災地で警戒区域内に入り込んだこともあるという。13年のことだそうだが、
「警備の人の目を盗んで、記者や他の愛護活動家と一緒に車に乗り込んだものの、途中で警察にとがめられ、尋問を受けたとか。昭恵夫人は『私は安倍晋三の家内です』と言ったそうですよ。そうしたら、若い警察官に『それは関係ありません』と返されたそうです」(前出・仲市氏)
いったいどんな“忖度”を期待していたのやら‥‥。