いまや夏の風物詩となっているアイドルの夏フェス。近年は開催時期の分散化も進んでおり、このゴールデンウィーク前後には沖縄で2つのアイドルフェスが催される。すでに4月21日には宜野湾市のトロピカルビーチにて「OKINAWA IDOL FESTIVAL」が開催。2日目が悪天候で中止になったものの、多くのファンでにぎわった。そして5月19~20日には那覇市内のライブハウスで「アイドル横丁祭!! in 沖縄」が開催予定だ。
沖縄でのフェスではこれが初の沖縄旅行になる参加者も多く、アイドルもファンもテンションが高くなりがち。この時期はすでに海に足を入れて遊ぶこともでき、沖縄料理のおいしさもあって満足度の高いフェスとなっているようだ。だが今回のフェスに際しては主催者側から各アイドルに対して、異例の注文が付けられたという。
「今、沖縄で大流行しているはしかです。誰かが発症すると集団行動のフェスでは感染しやすいので、主催者側ではワクチン未接種のアイドルには至急、予防接種を受けるように案内しています。アイドルグループではメンバーのほぼ全員が一斉にインフルエンザに罹るといったケースも珍しくなく、感染予防に主催者が気を遣うのも当然でしょう」(アイドル運営関係者)
しかもアイドルの場合、集団行動という要素以外にも、はしかに対して要注意すべきだというのである。医療系のライターが指摘する。
「日本ははしか対策が遅れていて、就学前に2回目の予防接種が義務付けられたのは2006年のこと。それより前の世代では基本的に1回しか予防接種を受けてないため、1歳で接種したワクチンの効果が切れている人も少なくないのです。それに該当するのは1999年度生まれ以前の世代で、学年でいえば大学1年生以上となります。そして十代後半~二十代前半がボリューム層のアイドルは、まさにこの世代にドンピシャ。全員が高校生以下のグループでない限り、はしかには十分な対策を取る必要がありますね」
その世代に該当する人はアイドルのみならず、フェスに参戦するファンのほうもはしかに気を付ける必要がある。予防接種は大人でも受けられるので、自己防衛を検討したいものだ。
(白根麻子)