素直に快挙だと思うけど…?
このほど、アメリカの有名音楽専門媒体「ビルボード」の6月2日付けヒットチャートで、KポップアイドルのBTS(防弾少年団)の最新アルバム「Love Yourself: Tear」が総合アルバムチャートを意味する「Billboard200」で初登場1位の快挙を果たすことが発表された。アジアのアーティストで総合アルバムチャートで1位を獲得するのは史上初。最近では、日本のBABYMETALのランクインが記憶に新しいが、ベビメタは初登場39位。ブレイクのレベルの違いはあきらかで、BTSが全米を制したといってもいいはずなのに…。
「このニュースがネット上にアップされると快挙に祝福の声が山盛りになるかと思いきや、嫌韓ネット民のブーイングやディスりが次々と書き込まれるのが先でした。はっきり言えば、妬みや根拠のない言いがかりばかりです」(CD&DVD専門誌記者)
記者を唖然とさせたというコメントを拾うと、「コリアンタウンの同胞が買っただけ」「順位をお金で買いました?」「シングルヒットがないのにアルバムが初登場1位はチャートがおかしいだけ」「たった13万枚で1位なんて価値ないでしょ」「1位になるような曲じゃない」「グループ名がダッサい」「アメリカも終わった」「今回だけ組織票はOKなんですか?」など、確かにまともに取り合うのもはばかられる言いがかりばかりが目立つ。
「ちなみに、チャートをお金で買うようなことはビルボードではないですよ(笑)。アメリカでは各都市別のチャートがあるし、全米全体で何位かなんて気にしている音楽ファンはほとんどいません。あくまで業界のバロメーターです。BTSに関しては、辛口業界紙のローリング・ストーン誌でも特集記事が組まれていましたし、先日のビルボード・ミュージック・アワードでもテイラー・スウィフトとの共演が話題になるなど、十分にアメリカの若者たちが興味を持つムードはあった。そんな状況を知ってか知らずか、いまだに1963年に『上を向いて歩こう』で全米シングルチャート1位を獲得した坂本九さんを持ち出して、BTSより坂本さんほうが凄いと書き込んでいる人がとても多くて驚きました。比べてどうするんだと(笑)。逆に、日本では坂本さんを超える人が誰も出てきてないという虚しささえ感じるほどです」(前出・CD&DVD専門誌記者)
記者いわく、ベビメタも初登場39位の翌週は150位台までランクを一気に落としたが、現在のアルバムチャートの注目は2週目なのだとか。もしBTSが1位を獲得した翌週に順位が20位以下まで落ちるようなら、実際は一部のマニア人気という域を出でいないとも考えられるという。はたして結果はいかに。それでも、アルバム初登場1位はやっぱりすごいのでは?
(塚田ちひろ)