韓流男性グループの防弾少年団(BTS)が窮地に立たされている。11月9日には音楽番組「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)に出演予定だったが、メンバーが日本への原爆投下を礼賛するとみなされるTシャツを着用していたことが発覚。テレビ朝日側が着用の意図などをBTSサイドに尋ねるといった経緯を経て、放送前日の8日に出演見合わせが発表されていた。
そのBTSはこの11月から東京、大阪、名古屋、福岡を巡る4大ドームツアーを開催する予定。アメリカでも人気を博しており、米ビルボードの「ワールドアルバムチャート」ではアルバム「LOVE YOURSELF 結 ’Answer’」が1位を獲得。現在はアメリカ6都市を含む欧米を回るワールドツアーの真っ最中だ。そんな破竹の勢いを誇るBTSが今、アーティスト生命の危機に面しているというのである。週刊誌記者が指摘する。
「今回の『原爆Tシャツ』騒動はテレビ局まで動く事態となり、相当に根が深い問題です。BTS側がTシャツ着用の正当性を訴えることが不可能なのは明らかで、これまで彼らに興味を持っていなかった層にも強烈なアンチを生み出す結果となりました。しかも彼らにとってマズかったのは、日本のネット民を敵に回したこと。なにしろネット民が過去の情報を掘り下げる能力は一級品ですから、原爆TシャツのほかにもBTSの問題行動が発掘されている有様です」
さっそく発見されたのは、コンサートにてナチス風の黒い衣装を着用し、これまたナチス旗を思わせるデザインの旗を振るという演出。さらに雑誌グラビアではナチスのカギ十字(ハーケンクロイツ)が付いた帽子を被っている写真も発掘されている。これらの画像をユダヤ系の人権団体に告発する動きもあるようだ。
ただこれらの写真では、「ナチス風だとは気づかなかった」「スタイリストが用意したものを被っただけ」という言い訳も可能だろう。それに対して、明らかに言い逃れができない写真も見つかっているというのである。
「BTSの公式ツイッターでは2015年1月12日に、ベルリンで撮影した画像を掲載。コンクリート製の石碑が2700基以上も並ぶ無機質な風景をバックに、メンバーが各々のポーズで撮影したものでした。ところがここは公園などではなく、ナチスに大量虐殺されたユダヤ人犠牲者のための『ホロコースト記念碑』だったのです。同記念碑ではホロコーストに関連した内容の撮影のみが許諾されるとのことで、単なるアーティスト写真の背景として使用されるのはあってはならないこと。BTS側ではすぐに画像を削除しましたが、ナチス風衣装の着用ともあいまって、BTSがナチスやホロコーストに関していかに無理解なのかを露呈する結果となっています」(前出・週刊誌記者)
かつて日本でも、同様に、アイドルグループやバンドメンバーがナチス風の衣装を着用したとしてユダヤ系団体から猛抗議を受け、全面的な謝罪に至ったことも。 はたしてBTSは原爆Tシャツやナチス風衣装についてどう釈明するのだろうか。