わずか2館のみの上映でスタートするも話題が話題を呼び、ついには累計上映館数が190館を超えた映画「カメラを止めるな!」。すでに観客動員数は40万人を突破しており、劇団主宰者による“パクリ”告発騒動という「場外乱闘」まで勃発する社会現象になった。公開前にはほぼ無名の存在だった出演キャスト陣もいまや、時の人となる勢いだ。
その作品に子役少女の母親役で出演している佐渡未来にも、出演時間の短さに反比例するかのように注目が集まっている。東京・練馬区のコミュニティFMで冠番組も持つ佐渡は、ロックミクスチャーバンド「Future Is My Name」の紅一点にしてボーカルとしても活動。彼女のツイッターで公開されている同バンドのPVについて音楽系ライターが語る。
「私も正直、この映画を観るまで彼女のことは知らなかったのですが、作中ではいかにも品のいいママを演じている美人がバンドのPVでは艶気にあふれる黒系の衣装を着こなし、ハードなビートに合わせてキレのあるボーカルを披露しているのですから驚きました。世の中にはまだまだ隠れた才能が眠っているものだと実感しましたね。しかも彼女はサマーソニックにも足を運んでいたそうで、会場で彼女に遭遇出来なかったのが実に残念です」
その佐渡は8月19日、千葉・幕張メッセ等で開催された夏フェスの「サマーソニック2018」に参戦。本人いわく「頑張ってカメ止めTシャツ着てった」ところ、企業ブースのスタッフから「見ました!」などと声を掛けられたほか、すれ違う来場者から何度も二度見やガン見をされたという。作品自体の話題性に加えて、人目を惹く美人ゆえの注目度もありそうだが、その佐渡が観た光景は「カメラを止めるな!」で連日満員の映画館とは大違いだったというのだ。
「佐渡はインスタグラムにて『昨日のサマソニ、ガラガラだったなぁ』とコメント。同様の報告はインスタやツイッターで他の来場者からも多数あがっており、ほぼ無人に見える客席エリアの写真などもアップされているほどです。それに対して8月前半に開催された『ロックインジャパン』やアイドル夏フェスの『TIF』は盛況だったことから、決して夏フェス全体が盛り下がっているのではなく、サマソニが一人負けした状況ですね。ヒット映画と夏フェスに直接の関係はないものの、『カメ止め』女優がガラガラの夏フェスに参戦というエピソードには、エンタメ業界の難しさとおもしろさを感じずにはいられません」(前出・音楽ライター)
「カメラを止めるな!」のヒットで注目が続く出演キャストたち。その発信力から見えてくる景色もまた、注目を集めることは間違いないようだ。
(金田麻有)